鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「人を魅了する」

・人を魅了する 一流の職業人であるための技術
著者:ガイ・カワサキ 訳:依田卓巳
出版:海と月社



つい最近、自己啓発本を批判する本(ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない)を読んで、すぐにコレに手を出すってのも何だけど・・・。
ま、面白そうだからねw。
去年アマゾンで一番売れたビジネス書ってのも、まあ興味深いじゃん。(売り文句にやられっ放しですなw)
アップルで商品魅力に関連してきた人物・・・ってのも、興味をそそります。


まずは帯。
スティーヴ・ウォズニアック、リチャード・ブランソン、ロバート・B・チャルディーニ(「影響力の武器」の作者)らの熱烈な推薦の言葉がズラリ。
「おお!」
と思うんだけど、何のこたぁない。
彼らは本書内で「魅了する人物」として取り上げられてるんですなw。
「おいおい、うちわ褒めかい」
まあそうなんだけど、この面子を「内輪」に出来るってことが、大したことなのも確か。
普通は「会いたい」ったって、なかなか会えんよ、この面子には。


本書自体は「理論書」というよりは、色々な「ネタ」を集めたって感じかなぁ。
最初に「素材」である「自分自身」の魅力をアップするための方法について論じ(ここは自己啓発本っぽいw)、そこからは商品や人と言った「素材」をどのように(主にビジネス上)アピールし、顧客たちを魅了していくかについて語られている。
大きな流れはあるんだけど、論理的に整合性をとっているというよりは、「使える手を次々ご紹介」って感じだろう。
逆に言えばここの手段は「使える」ってことにもなるんだけどね。


エピソードや実例も(アメリカのビジネス書らしく)豊富に盛り込まれていて、読み物としても面白いと思うよ。
「売れた」ってのも納得感はある。

一方で「所詮は『素材』次第だよなぁ」ってのもあるけどね。
もちろん、素材が良くても広くアピールできてないってことはある。
そう言う場合は本書のノウハウは役に立つんだろう。


でもまあやっぱり一番知りたいのは、
「如何にして人を魅了する『素材』を作り出すか(あるいは、なるか)」
じゃない?
個人としての魅了する素材とししては「ジョージ・クルーニー」が紹介されるんだけど、いやそんなこと言われましても・・・w。


と言う訳で、割りと楽しく読んだんだけど、どっか釈然としない部分も・・・ってのが、正直な読後の感想もだったりしますw。