鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

誰もが過ちと哀しみを抱え…:映画評「スリー・ビルボード」

正しいことをしてるヤツはほとんどいない。

でも決定的な悪人も出てこない。

彼らにとって人生は上手く転がらない。

その軋轢が悲劇と喜劇を呼んで…

 

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「スリー・ビルボード」


娘を殺された女性が、なかなか捜査の進まない警察に痺れを切らし、警察署長をつき上げる看板広告を三枚出す。

その警察署長は癌に侵され、余命いくばくもなく…

と言うところから、予想もつかないところへ話は転がって行きます。


この女性と警察署長の「対決」がメインかと思ってたら、コレが全然違うんですよね~。

まあ、署長の「言葉」が怒りと苛立ちに支配されていた登場人物たちに変化をもたらす…ってのはあるんですが。


ラストの後味は悪くないです。

全然正しくもなければ、片付いてもないし、

「え?そっち?」

って感じもしましたが。

でも結構好きだな、このラスト。


全体の話のトーンはシリアスとコメディの間って感じで、なかなか不思議な、それでいて見応えのある映画になってます。

アカデミー賞も納得。

 

ただまあ、近くにこういう人がいたら、それはそれで面倒そうですけどね~w。