正しいことをしてるヤツはほとんどいない。
でも決定的な悪人も出てこない。
彼らにとって人生は上手く転がらない。
その軋轢が悲劇と喜劇を呼んで…
「スリー・ビルボード」
娘を殺された女性が、なかなか捜査の進まない警察に痺れを切らし、警察署長をつき上げる看板広告を三枚出す。
その警察署長は癌に侵され、余命いくばくもなく…
と言うところから、予想もつかないところへ話は転がって行きます。
この女性と警察署長の「対決」がメインかと思ってたら、コレが全然違うんですよね~。
まあ、署長の「言葉」が怒りと苛立ちに支配されていた登場人物たちに変化をもたらす…ってのはあるんですが。
ラストの後味は悪くないです。
全然正しくもなければ、片付いてもないし、
「え?そっち?」
って感じもしましたが。
でも結構好きだな、このラスト。
全体の話のトーンはシリアスとコメディの間って感じで、なかなか不思議な、それでいて見応えのある映画になってます。
アカデミー賞も納得。
ただまあ、近くにこういう人がいたら、それはそれで面倒そうですけどね~w。