鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「仕事をしたつもり」

・仕事をしたつもり
著者:海老原嗣生
出版:星海社新書



<あなたは、こんな一日を過ごしていませんか?
満員電車にゆられ・・・/ありがたい朝礼をすませ・・・/メール(こっそりツイッター)をチェックし・・・/混んだラーメン屋に同僚と並び・・・/
慌てて電車に飛びのり・・・/徹夜で準備していたプレゼンをすませ・・・/定例ミーティングに出席し・・・/交流会に参加し・・・/また会社に戻り、残った仕事をすませる/
こんなにクタクタなのに・・・
成果はほんの少しー
そうです。
あなたは典型的な
「仕事をしたつもリーマン」なのです。 >


イタイ、イタイ。
実に参考になる。
しかし読む者に矢を突き付ける作品。
でも言ってることは一理も二理もある内容。
「仕事」とは、「成果」とは何かを考えたコトがある人には、一読をオススメしたい。
実にクレバーな視点がココには提示されている。


まあ作者の論旨は単純っていや、単純ではあるんだけどね。
一言で言えば、
「考えろ」。
もうチョットつけ加えるならば、
「前例や安全策に依るコトで思考停止に陥るのではなく、その効果や成果を考えた上で仕事に取り組め」
って感じかな。
数々の具体例を挙げるコトで、時に「常識」とさえ思える「仕事」の意義をあからさまにし、そこに透けて見える「思考停止」の実態を浮き彫りにさせている。
イタイ。
でも自らを振り返るに価値ある一冊だと思う。


個人的には付加価値を生み出さない「作業的」な仕事にも一定の意義はあると思っている。
そう言う「作業」から 業務の意義に気付くってのもあるし、大体「仕事」の多くはこういう「作業」的意味合いの強いものだったりするしね。
そう言う「仕事」なくして社会やビジネス回らないってのも一つの現実だろう。


ただ今取り組んでいる「仕事 」がそう言う「作業」であり、付加価値を生み出すようなものでないこと。
そこに意識的であることは絶対に必要だと思う。
その意識こそが、Workerをコモディティ危険性から救い出す杖になりうる。


「仕事」って、油断してると、すぐに「作業」にとって変わられるかね。
自らのコモディティ化を回避するには、常に自省し続けること。
確かにコレはポイントだよ。


…ふと気が付くと、前例と安全策を選択しがちな、40代後半のオッサンの反省を込めての感想ですw。