鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

世界観が広がり、捻りっぷりも相変わらず:読書録「黄金の烏」

・黄金の烏

著者:阿部智里

出版:文藝春秋(audible版)

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八咫烏シリーズ第3作。

第2作まで読んで、

「続きを読んでもいいかな」

と思ったものの、手を出しかねていたのをaudibleで見つけて、DL。

 


シリーズは第1部全6巻、第2部が3巻まで出て継続中…とかなりの広がりを見せているようですが、この3作目がその端緒って感じかな。

「山猿」という<敵>が登場し、「人間界」との関係性なんかも見えてきて、「山内」の世界観、「金烏」の使命なんかも垣間見えるようになってきています。

まあ、第2作で飛び出したはずの雪哉がもう戻ってくるのも何な感じがなきにしもあらずですがw。

 


このシリーズ、とにかく1作目の「叙述トリック」ぶりが印象的ですが、本作でもそういう趣があって、

「この作者はこういう路線なんかな」

と推測したりします。

決して後味の良いものでもないので、個人的好みとしては「う〜ん…」ってところがなきにしも…なんですけどね。

一方で書きっぷりの鮮やかさはあって、その上手さを引き続き楽しみたい…って気持ちもあって、なかなか複雑でもありますw。

 


さて、続きをどうしますかね。

何作かはaudible化されてるので、気が向いたらそちらで…かなぁ。

 

 

 

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