・犬を盗む
著者:佐藤青南
出版:実業之日本社(audible版)
偏狭な人柄で孤独に暮らしていた資産家の老女が殺害される。
彼女は一匹の犬(ロングコートチワワ)を飼っていたが、その犬は1年前に13歳で死んでいた。
事件から程なくして、彼女の家に近いコンビニで働く単身男性が犬を飼い始める。
その犬もロングコートチワワで…
過去を抱えてコンビニで働く男
男の過去を追う青年
正義感を暴走させる女性作家
犬アレルギーの刑事
様々な人物が一匹の犬を巡って、殺人事件の真相に迫っていくサスペンスです。
この作者さんのことは知らなかったんですが、割と色々なシリーズを書かれているミステリー作家さんのようです。
僕が本書を読む(聴く)気になったのは、完全に「表紙買い」なんですけどw。
人間も犬も、生まれた環境や育った環境に左右されるところはある。
違うのは、人間は自分の意思で「選択」することもできるが、犬は100%、飼う人間次第である…ということ。
作中の人物たちは自分の「選択」で、それぞれの「着地点」にたどり着きます。
そこには「自己責任」の割合も少なからずあるでしょう。
ただその「選択」は同時に、その人に関わる「犬」の境遇を変えていきます。
その犬の責任とは全く関わりなく…。
読後感は悪くないです。
あ〜、良かった。
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