鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

主人公たちの「距離感」が好きです:読書録「栞と嘘の季節」

・栞と嘘の季節

著者:米澤穂信

出版:集英社

f:id:aso4045:20221109122408j:image


シリーズ第2作

1作目(本と鍵の季節)も読んでて、面白かった記憶もあるんですが、ストーリーはすっぽり…。

で、ネタバレサイトのお世話になっちゃいましたw。

まあ、1作目読んでなくても、ほとんど関係はないんですけどね。

 


作者の出世シリーズ「古典部」シリーズに比べると、本作の登場人物たちの人間関係はドライです。

都会(っていても八王子近辺だけどw)ってのもあるかな?

ただその「距離感」が僕には心地よかったです。

ちょっと「古典部」は近すぎる。

(それがアニメになると心地よくなるのが不思議w。アニメ「氷菓」は傑作です)

 


その「距離感」がリアルなのかどうかは、高校時代から40年(!)近く経っちゃってる僕にはなんとも言えないんですけどねぇ。

自分の子供たちみてると、もうチョイSNSやネットでの距離感は近いような気がいなくもないかなぁ。

それを標準としていいのかどうかも分かりませんがw。

 


でも登場人物たちが「切り札」を持ちたくなる気持ちは、なんとなく分からんでもない。

青春ミステリーなんだけど、「古典部」シリーズも、このシリーズも、彼らが抱える「悩み」や「闇」は軽いものじゃないです。

その仄めかしっぷりの距離感…も、好きかな。

また続編が出る頃にはストーリーは忘れちゃってるかもしれないけどw。

 


#読書感想文

#栞と嘘の季節

#米澤穂信