…というわけで「二つの世界」より前に公開されたこの作品を続けてみたんですが、
こりゃまあ、「二つの世界」よりかなり出来がいいですな、確かに。
それは始まって数分で「納得」です。
本作の方は「夢枕獏原作」を明確に打ち出していて、「確かにそういう話もあったかな〜」って感じもあるんですが、テイストは全然違うw。
「人間世界」はやっぱりファンタジー設定で、それを舞台にした、大バトル・アクションCG大作って感じです。
なんだけど、「ヒトの哀しさ」みたいなものもしっかりテーマには組み込んでて、そこら辺が原作オマージュにもなってるかな。
チョット推理ドラマっぽい展開もありますしね。
まあ、よくよくストーリーを考えてみると「?」ってとこもあるんですが、怒涛の展開で「ま、いっか」ってノリ。
振り返ってみると、「一番、晴明が活躍してないんじゃないの?」ってのもあったりしますw。
(博雅の方は「大バトル」でノリノリです)
着地点の二人の「バディ」感は原作とは全然違うんですが、この作品の流れから言えば「納得」だし、「次に期待」って感じにもなってます。
本作、「2部作」になってて、すでに続編も制作済みとのこと。
ただ中国本国で監督が「盗作騒動」に巻き込まれてしまい、本作も公開から10日間ほどで上映停止、続編の公開も目処が立たない状況になっているとか。(世界配信だけはNetflixで予定通りされています)
その最中に「二つの世界」が配信されることになったんで、「もしかして続編?」と期待しちゃった人もいて、そのことが「二つの世界」にはマイナス評価につながったってのもあるようです。
そこらへんの背景を除いても、やっぱり出来は本作の方が良いですけど。
(個人的には晴明と式神の「箱庭的世界」を実写化した「二つの世界」も捨てがたいんですけどね。ゲームの実写化という意味ではやっぱり「あり」だと思います。
物語的面白さとは違う評価ですがw)
独特の美的感覚もあって、それが世界観の構成に活きてるってのあって、予想以上に楽しい作品でした。
「盗作騒動」の方は結構本国じゃ大騒ぎのようですが、過去の話で、別に本作が「盗作」ってわけでもないですからねぇ。
Netflixで中国を除いて世界配信先行…というわけには行きませんかねぇ〜。
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