作者の問題意識は理解できる：読書録「夢幻花」

・夢幻花
著者：東野圭吾
出版：PHP文芸文庫

夢幻花 (PHP文芸文庫)

電子書籍化を拒んでいる「東野圭吾」氏の文庫化作品。
どうやら息子もこの作者の作品を読んでるようなので、まあリアル本で買ってもいいかな、と。
面白いのは面白いですからね。

僕は東野氏のノン・ミステリー系の作品はちょっと敬遠してるんですが（「白夜行」とか。面白そうだとは思ってるんですよ）、本作は「ミステリー」とまでは言い切れないかなぁ。
一応そういう枠組みはあるし、ちゃんと「推理」出来るようなってるんですがね。
ただそれ以上に、「運命」や「使命」みたいなところに感動の比重はあるし、そこから「今」への問いかけになってると言いますか。
「物語」として上手く行ってるかどうかについては意見あるかな？（僕自身は、「面白く読めたけど、『傑作』とまでは思えない」ってトコでしょうか）

「天空の蜂」で時代を先取りした作者が、「今」を問う。
…ってトコ？