鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

ネタバレせずに良さを語るのが難しいw:読書録「赤と青とエスキース」

・赤と青とエスキース

著者:青山美智子 ナレーター:井上悟、疋田涼子

出版:PHP研究所(audible版)

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「お探し物は図書室まで」の青山美智子さんの作品。

「お探し物は〜」がなかなか読後感(聴後感)の良い作品だったので、audibleのおすすめで上がってるのをDLして聴きました。

 


「お探し物は図書館まで」も連作短編で、それぞれの短編に出てくる人物が他の短編にも端役として登場するというスタイルでしたが、本作も同様に連作短編で…

…なんですが、「お探し物〜」以上に本作の<連作>度は高いです。

そして1冊の本としてのまとまりも

…ってのが限界。

こっから踏み込んだら「ネタバレ」もりもりになってしまいますw。

 


オーストラリアで描かれた一枚の絵画(「エスキース」。下書きという意味だそうです)。

20代の日本人女性留学生と日系人の青年

30代の絵画の額職人とエスキースの作者

40代の年長漫画家とかつてのアシスタントである天才漫画家

50代のパニック障害を起こした女性と元恋人

「エスキース」が彼らの人生のあるひとときを彩り、そして…

 


20代カップルの初々しくも、もどかしい関係性には、

「いや〜、恋愛もんはチョット辛くなってきたな〜」

と感じつつ、

30代・40代の物語に惹き込まれ(恋愛抜きやしw)、

50代の2人の物語に、何やら「しっくり」感を覚えたりして…w。

で、読み終えると、

「いやぁ、いいんじゃないかね〜」

と、前作以上の良い読後感を覚えることができました。

仕掛けの上手い作者さんですね、青山さん。

 


「一見ドラマ向き。しかし読み終えると、映像化には賛成しかねる」

そんな感じの小説。

…ん?

これもネタバレか?

 


#読書感想文

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