鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

毎巻こんな騒動が起きてたら、大名は潰れまくりw:読書録「百万石の留守居役」

・百万石の留守居役 忖度・騒動・分断

著者:上田秀人

出版:講談社時代小説文庫

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上田秀人さんの作品は母が気に入っているので、弾丸帰省に合わせて読み置いてくるために急いで読みました。

2日で三冊…の読みだったんですが、1日目で読み終えちゃったけどw。

 


10巻(忖度)・11巻(騒動)は<福井編>。

藩主(前田綱紀)暗殺未遂事件の「裏」を炙り出すために主人公(瀬能数馬)が福井松平藩に赴き大活躍!

…なんですが、仮祝言をあげた琴姫と配下の女軒猿がそれ以上の活躍を魅せると言う…w。

いやぁ、「忍」のこう言う活躍もの、楽しいなぁ。

軒猿の頭領(刑部)の強さもシビれます。

 


しかし江戸でも福井でも、結構な人数を引っ張り出しての大騒動。

こんなの繰り返してたら、あっちでもこっちでも改易の大騒動ですがな…って、時代小説なんだから野暮は言いっこなしです。

派手な立ち回りがあるから面白いんだし。

 


12巻(分断)は将軍・綱吉の意を汲んだ大久保加賀守忠朝の前田藩への攻撃のスタート。

政敵同士だった先祖(大久保忠隣・本多正信)の因縁が蘇り、加賀藩家老・本多政長が出馬します。

「コメディ担当?」と謎な活躍だった新武田二十四将のお笑い襲撃がここで活きてくるとは。

「いよいよ」

ってところで「以下、次巻」。

もう一冊持ってくるべきでした…。

 


<「武士は変わらねばならぬ。それを受け入れられぬ者は消えるしかない。儂も古くなった。なかなか合わせるのに苦労するようになった。近いうちに覚悟をせねばならぬやもな」>

 


…って、大久保加賀守の裏をかいた胸のすく活躍の後に言われても…な本多政長のセリフですが、色々仕事の仕方も常識も変わってきてる職場のことなんか考えると、ちょっと考えさせられたりもします。

 


ここからは<江戸編>で、まずは本多・大久保の対決…かな?

金沢の琴姫も気になるしなぁ。

さてさて、どうなりますやら。

 


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