鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

加賀に本多家があるのは知ってましたが、正信の系譜と言うことは迂闊にも知りませんでした:読書録「百万石の留守居役 波乱・思惑」

・百万石の留守居役 <波乱><思惑>

著者:上田秀人

出版:講談社文庫

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「勘定侍」シリーズを母と僕は楽しんでるんですが、執筆中のシリーズなので、ナカナカ次が出ない。

80過ぎの母が楽しみにしているようなので、上田さんの既に完結しているシリーズを母に読んでもらおうと思い、チョイスしたのがコレ。

いや、世評に高い「奥右筆秘帳」シリーズにしようかと思ってたんですが、僕がちょっと1巻から先に進めなかったものでw。(面白かったんですが、なんとなく…)

 


4代将軍・家綱の死が間近となったタイミング。

下馬将軍・酒井雅楽頭は次の将軍に秀忠の血を引く加賀藩藩主・前田綱紀を据えようと動き始める。

降って湧いた様な話に藩論は真っ二つに割れ、藩内で暗闘が繰り広げられる。

 


…と言うのが舞台立て。

名君と名高い前田綱紀、家康の謀臣・本多正信の孫である本多政長等がこの難題に取り組み、主人公・瀬能数馬が巻き込まれていきます。

 


背景となる舞台に加賀藩(金沢)が出てくること。

個人的に大好きな謀臣「本多正信」の血筋を引く登場人物が、将軍家の謀略に対抗しようとすること。

時代的に「戦国」が終わり「次の時代」に移っているなかでの「武士のあり方」が描かれるあたり、僕の興味を惹きました。

…とか言いながら、金沢在住の頃には「本多家」が「本多正信の血筋」とは全く気づいてなかったんですけどw。

 


1、2巻の主な舞台は「金沢」。

金沢城や武家屋敷のあたりを思い出しながら、楽しく読ませてもらいました。

次の巻からは江戸が舞台のようですが(「留守居役」なんで)、主要登場人物の半分は金沢に残ったままなので、金沢も舞台の一つにはなるんでしょう。

全17巻。

最後まで行けるかどうかはわからないけどw、ぼちぼち楽しませてもらおうと思います。

 


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