鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

結構、観てる映画があるな〜:読書録「村上春樹 映画の旅」

・村上春樹 映画の旅

監修:早稲田大学坪内博士記念演劇博物館

出版:フィルムアート社

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村上春樹さんが学生時代に通い詰めたという「早稲田大学演劇博物館」で開催されている展覧会「村上春樹 映画の旅」の図録…みたいなものですかね。

 


作家になる前の映画の記憶(映画館の記憶)

エッセイ等で語られる映画について(映画との旅)

村上小説の中に登場する映画(小説のなかの映画)

村上春樹翻訳のアメリカ文学の映画化作品(アメリカ文学と映画)

映画化された村上作品(映像化される村上ワールド)

 


と展覧内容がまとまっていて、これに村上春樹さんのエッセイと、各種の論考やインタービューが収められています。

 


発売されてるのを知って、

「ど〜かな〜」

と思いつつAmazonで注文したんですが(さすがに博物館まで足は運べないので)、読んでみると、これはなかなか面白くて、夢中でページをくっていました。

いや、ここで取り上げられてる映画、8割以上は観たことあるんじゃないかな〜。

一番見てないのは「映画化された村上作品」かもw。(「風の歌を聴け」と「100%の女の子」くらい)

 


まあ、村上さんは映画館で大半を観たんでしょうが、僕はテレビ放映かレンタルビデオが大半。

大学で上京して2番館・3番館でも観たけど、そのころレンタルビデオが一気に広がりましたからね〜。

借りまくって次から次に観ました。

DVDが安くなって、自分で購入した時代もありましたが(今はほとんど手放しています)、ストリーミングではほとんど観たことないですね。

 


映画好きにとっては、ある意味「基礎教養」だったのかもしれません。ここら辺の映画。

今から考えたら、背伸びしまくって観てたもん。

今だとどうなんだろ〜な〜。

先日、ゴダールが亡くなりましたが、歴史的な意義はもちろんあるんだけど、「今」の映画として彼の作品を観るかって言うと、チョット違う気がします。

「勝手にしやがれ」とか、カッコいいんだけどさ。

(それが「現代」においてどういう位置付けになるか…については、それはそれで色々ありそうですから)

 


僕は村上春樹さんとは同世代じゃないけど、影響は受けまくった世代なんだな…と言うことが本書を眺めて改めて痛感されます。

彼の作品を読んでこれらの映画を観たわけじゃないんですが(そう言う作品はほとんどない)、そう言う映画を観ることに意義を感じる世代であった…と言うことで。

 


最近、村上作品も電子書籍化が進んでいるし、オーディオブックにさえなっています。

僕は村上作品のほとんどをリアル本で持ってるんですが、これを抱え続けるのはどんなモンかな…と考えているところです。

電子書籍があれば読み返すのはそっちになるし、もしかしたら(老眼もあるから)オーディオブックの方がこれからは向いてるかもしれない。

妻や子供たちが読むかも…ってことは、ないわな、こりゃw。

本書みたいなのはリアル本で眺めるのが気持ちいいから置いておくとして(「ポートレイト・イン・ジャズ」とかね)、小説はどうだろう?

 


すぐに決めることではないにせよ、本棚に詰め込んだ作品たちを眺めて考えたりします。

さてさて、どうしたモンやら…。

 


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