鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

義父と妻が大活躍!…で締め。:読書録「百万石の留守居役 乱麻・要訣」

・百万石の留守居役 乱麻・要訣

著者:上田秀人

出版:講談社時代小説文庫

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16巻・17巻…にて、このシリーズも終了。

本多政長の上府中に国元で暗躍した長一族の陰謀を、息子の主殿が叩き潰し、

琴姫に手を伸ばした紀州藩主・徳川光貞の横暴を跳ねつけ、

裏で策謀していた大久保加賀守の歪んだ矜持にグサリと釘を刺す

 


…って展開ですが、絵図を描いたのは本多政長・琴の親娘で、主人公の数馬の方は、乱闘騒ぎでは見せ場を作ってくれるものの、陰謀・策謀面ではパッとせず。

主人公が苦労していた「留守居役」の流儀も、政長がバッサリ一蹴しちゃって、主人公のアノ苦労はなんだったのって感じも。

いやはや、これは義父と妻に今後もシゴかれそうですなぁ

…というラストでしたw。

 


前半の「悪役」だった堀田正俊の城中刺殺あたりまで行くかな…とも予想してたんですが、そこまでは届かず。

まあ、そこに行っちゃうと、側用人・柳沢吉保との絡みなんかも出てきちゃうから、いつまで経っても終わらんがな…ではあるかな?

数馬・琴夫婦の幸せを考えるなら、ここら辺でおさめとくのが良いところ…ってことかもです。

この作者なんで、シリーズの続編が書かれる可能性もゼロじゃないけど。

「本多正信ファン」「金沢ファン」の僕としては、それも期待したいんですけどね。

 


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