他の家族が誰も付き合ってくれないのでw、金曜の会社帰りに観ました。
割と幅広い年代層のお客さんが観に来てましたよ。
まあ、空いてましたけど。
<その題材を、オリジナルを知らない新しいお客さんに見せる時に、今の物語、映像としてアップデートして提供することで、僕らが少年時代に熱狂した感じを共有してもらうことができるのではないかと。そういう形で『シン・ゴジラ』は作ったんです。1954年に作られた『ゴジラ』の第1作で起きたことを現代に置き換えて、今の世界に異物としての擬似らが現れたら、こんなことになるだろうと。それを今度はウルトラマンでやってみようということで、作る姿勢は『シン・ゴジラ』と繋がっていますね。>(樋口監督インタビュー。パンフレットより)
こういうスタンスだと考えるなら、今回の映画はそのスタンス通りの内容になってるし、オリジナルへの尊敬を込めたオマージュも盛り込まれていて、水準の高いものになってると思います。
物語自体、オリジナルの「ウルトラマン」から5つのエピソードをピックアップして、それをつなげる形で成立してるんですよね。そもそもオリジナリティに関しては高くない作りになってるわけです。
もともとが一本の映画で、物語としての推進力も強い「ゴジラ」(<怪獣をどうやって倒すのか>というテーマのもとで物語が展開しますから)を作り直すのと違って、30分で完結するエピソードをつないで一本にしているわけですから、物語の推進力には弱いものがあります。
でもそれでいいんですよね、作り手としては。
その中で、如何に「現代」としてのアップデートをするのか(手作り感を残しつつ)ってのが目的なんですから。
これを良しとするかどうかで、作品への評価も随分変わってくるように思います。
まあ、僕個人としては、
「なるほど、そういうノリか」
と分かってから、そういう視点で作品は楽しませてもらいました。
「こういうチープさは残すのかぁ」
「このアングルはどうよw」
「ああ、こういう解釈に変えるのね」
…とまあ、ややオタクっぽい見方にはなりますがw。
勿体無いのは、「その割には役者の演技が良すぎる」ってことかなw。
すでに評判になってる「山本耕史」の「メフィラス」は確かに絶品。
「斎藤工」の<宇宙人>っぽさもいいし、「長澤まさみ」とのバディもいい感じです。(この二人の関係性は、「ちょっとセブンっぽい」と思ったのは、僕がセブンびいきだからかしらん)
「シン・ゴジラ」でも見せてくれた、政府・自衛隊等の描き方も相変わらずテンポよくて楽しませてくれます。
ここら辺を考えると、
「ストーリーでも新基軸を打ち出すことができたんじゃないか」
…って思わなくもなかったりして。
…そういう映画じゃないのは重々承知なんですが。
オリジナルの「ウルトラマン」を知って入れば、楽しむことができる映画なのは間違い無いと思います。
(僕はそこまで「ウルトラマン」に思い入れはありませんが、それでも楽しみました)
オリジナルを知らないとどうかな?
ちょっと「?」になっちゃうかも。
でもまあ、「庵野作品ってそういうもんじゃん」って言われりゃ、まあ、そういうもんなんでしょうけどねw。
「シン仮面ライダー」はどうなるかな?
もうちょっと物語性に踏み込んで手を入れてほしい気持ちはあるんだけどなぁ。
#映画感想文
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