・星間帝国の皇女ーラスト・エンペローー
著者:ジョン・スコルジー 訳:内田昌之
出版:ハヤカワ文庫(Kindle版)
「老人と宇宙」シリーズのスコルジーによる新シリーズ(インターディペンデンシー)の第1作。
僕はスコルジーの大ファンってわけじゃないんですが(「老人と宇宙」シリーズも途中で放り出してますし)、軽快な筆致とチョイ下品に流れがちなユーモアは気に入っています。
本作はシリーズ第1作なんで、「さて、これからどうなるか」ってトコで、作品としての評価はしづらいところ。
ただ登場人物たちの活き活きとした活躍ぶりは楽しめます。
で、その魅力的な登場人物の全員が「女性」なんですよね。
ヒロインの「ラスト・エンペロー」は勿論なんですが、「ファック」を連発し、ついでに「行動」も伴うw「肉食系」財閥令嬢が僕は気に入りました。
悪役の陰謀家令嬢もなかなか…。
対して男性連中は軒並み「パッとしない」。
どうも「ヒーロー」役は物理学者の青年のようなんですが、女性たちに引きずり回されてるだけですからね、これが(ちょっとした「役得」はありますが)。
他はもう、陰が薄い、薄い。
ここまで徹底してると「狙い」でしょうね、これは。
作者は「男性」なんですが…。
どうやら3部作になるようで、2作目までは出版済み。
早いとこ、翻訳を出して欲しいですな。
で、肉食系令嬢「キヴァ」のさらなる活躍を期待!…です。
(「老人と宇宙」シリーズの続きも読んだ方がいいかしらん)