鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

異なる正義の対決から、胡蝶の夢へ:ドラマ評「ムーンナイト」

Disney+でのマーベル・オリジナル連続ドラマ。(全6話)

「ワンダヴィジョン」もナカナカ意欲的な作品でしたが、本作も「ヒーローもの」の枠は堅持しつつ、ギリギリのところまで攻める内容になっていました。

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最初の方は、ちょっとホラー風味の掛かったヒネリの効いたヒーローもの…って感じだったんですけどね。

 


「悪人」に正義の鉄槌を下す古代神コンス

未来を見通し、「悪事」を将来成す人物を事前に排除する古代神アメミット

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それぞれのエジプトの古代神のアバターとして、ヒーロー(ムーンナイト)とヴィラン(ハロウ)が、アメミットの復活を巡って対決するのが基本的構図。

裁きを事後的に成すのか、事前に下すのか…という「悪の裁断」を巡る「正義」のせめぎ合いがベースにはあって、

「あ〜、なんか現代的なテーマにも通じるような…」

と、この時点でも思ってたりしてたんですが、それが4話で一転。

「ムーンナイト」の多重人格設定を深掘りして、

<「ヒーローとして活躍する世界」と「多重人格に悩まされ、精神病院に閉じ込められて治療を受ける世界」、どちらが「夢」か「現」か>

という、「胡蝶の夢」設定がぶち込まれます。

 


マーベルはすでに「マルチバース」で<パラレルワールド>設定を持ち込んでいますが、そこにまさか<夢オチ>展開(可能性ですが)まで持って来るとは。

「パラレルワールド」も「夢オチ」も、フィクションとしては「禁じ手」に近いんですけどね〜w。

 


この「胡蝶の夢」展開が作品にある種の「深み」をもたらしてるのは確かで、ヒーローものになんか出演しそうもないイーサン・ホークが参加してるのも、ここら辺が気に入って…ってとこがあるのかもしれません。

(ラストの展開的にはシーズン2以降の出演があるのかどうか、ちょっと不明ですが)

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他のマーベル作品とのつながりは今のところあまりないので、単独で見るのも楽しめる作品になっています(マルチユニバース展開が進みすぎて、今のマーベル映画は単独で完結してるとは言えないってのがありますからね。まあ、面白いと言えば面白いんですが)。

今後、どうなるかは分かんないですけどねw。

 


「ワンダヴィジョン」とは違って、本作については「シーズン2」を期待させる引きになっています。

視聴率次第では製作も期待できるでしょう。

こっからどこに持っていくのか、是非とも「シーズン2」に期待したいです。

 


さすがに「夢オチ」はないと思うけどw。

 


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