・天使の傷<上・下>
著者:マイケル・ロボサム 訳:越前敏弥
出版:ハヤカワ文庫(Kindle版)
昨日、Amazonを覗いた時に発売されてるのに気づき、即購入。
帰りの電車で読み始めて、一気に読了しちゃいました。
「鎌倉殿」も「佐野元春」も後回しですわw。
「天使と嘘」に続くシリーズ第2作。
人身売買組織に囚われていた過去を持つ少女
実の兄に家族を惨殺された過去を持つ臨床心理士
前作で距離を縮めた二人が、前作では明らかにされなかった少女の「過去」に踏み込みます。
少女を襲った「過去」は、「現在」に至るまで未だに活動をしており、その脅威は本作で主人公二人に迫ります。
この「脅威」に、やや「陰謀論」めいたところがあって、そこにリアリティを持てるかどうかは、作品評価としては微妙なところがあるかも。
ただ「少女」や子供たちをめぐる悲劇には胸に迫るものがあり、終盤の畳み掛ける展開、エピローグのオチの付け方に、ググッと引き込まれました。
終盤のアクションとサスペンスに満ちた展開は前作もだったんで、この作者の「オハコ」なのかもしれませんね。
ようやく一緒に暮らすことができるようになった二人。
「家族」になろうとするその一歩の先に、「幸せ」が訪れることを望まざるを得ない気持ちになります。
ただ「少女の過去」にはまだ隠された陰謀がありそうな雰囲気も…。
多分そこらへんが描かれるであろう第三作は、2022年6月に本国で発売予定。
…となると、翻訳は1年後?2年後?
越前さん、頑張って、1日も早くお願いします。
#読書感想文
#天使の傷
#天使と嘘
#マイケル_ロボサム
#ハヤカワ文庫