・聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた
著者:井上真偽
出版:講談社文庫(Kindle版)
「奇蹟」を証明しようと、「悪魔の証明」に挑戦し続ける探偵のシリーズ第2作。
一作目は面白かったんですが、ちょっと不満もあって、続編にすぐに手は出さなかったんですが、
http://aso4045.hatenablog.com/entry/2018/06/04/190010
文庫化されたんで読むことにしました。
いや、基本的には面白かったことは面白かったんでw。
本作でも数々の推理が披露され、片っ端から論破されていくんですが、今回、ラストでは一覧表まで持ち出されて、考えられる組み合わせを潰していくと言うシーンまであります。
「奇蹟」を証明するために、「人間の仕業」と言う可能性を全部潰す…ってことなんですが、流石に一個ずつフォローするのは面倒くさい。
探偵(作者)を信じて(?)、ココは読み飛ばしちゃいましたw。
それでも十分楽しめましたけどね。
ただまあオチはねぇ。
シリーズの展開として、「奇蹟」として人為を退けたはずの探偵の推理が、最後の最後に…
となるわけですが、ココが「オオッ!」ってなり切らないんですよね。
本作については、(トリックはともかく)
「この容疑者は外したらあかんのちゃうかなぁ」
ってのがスッキリ感の減点ポイント。
前作よりはマシだったかもしれんけど。
ただキャラは何か好きになってきました。
続編という意味では「探偵が早すぎる」のシリーズ待望ですが、このシリーズの続きも読んでみたいなぁ、と。
ハードカバーでも読むかどうかは、その時考えるけどw。