・開成・灘・麻布・東大寺・武蔵は転ばせて伸ばす
著者:おおたとしまさ
出版:祥伝社新書
どっかの広告で麻布の平先生のスマホに関する発言が引用されてるのを見かけたんですよね。
<禁止している学校はあるけども、将来は必ず使うことになるツールだから、やっぱり使いこなすことが大事なのかなと思います。ナイフを与えているのと同じ。ナイフは、鉛筆を削ったり果実の皮を剥いたりとか、そういう便利な反面、ひとを殺すこともできる。スマホだってコミニケーションのツールとして便利だけど、使い方を誤れば人間を社会的に抹殺することもできるわけですよね。ナイフを渡すのと同じくらいの気持ちで渡してくれないと困るということです。>
スマホとかタブレットをど〜するかってのは、自分ではある程度決めてるつもりでも、やっぱり迷いがあるんですよねぇ。
そこを突かれてしまいましたw。
本書では挙げられた5つの男子校の教師が、今の時代における男子教育について語っています。
「進学校」と言う視点ももちろんあるんですが、それ以上に、
「一定以上の進学を目指す男子生徒の教育において、学校や教師はどんなことを考えてるか。親はどう言うスタンスでいたらいいか」
と言う点で興味深く読めました。
インタビュアーのスタンスもあるでしょうが、
グローバル化、女性の進出、ネット社会
ここら辺にどの学校でも課題認識を持ってるのが共通してますかね。
僕自身が聞きたいのもそこら辺ですしw。
グローバル化については、「英語云々より、自分自身が問題。教養をつけていくしかない」と言うスタンスで、その点はどの学校も自校の教育方針に自信ありって感じ。
スマホやネットについては引用した平先生の考えにみんな近いかな。扱い方は学校や学年、先生によって濃淡はあるようですが。
最も弱点となるのは「女性の進出」やダイバーシティ。
これは男子校出身者としてもひじょーに良く分かりますw。
福田さんや麻生さんの高校がどこかは知らんけど、ここら辺の感覚を身に付けることが重要なのは益々明らかになってますからね〜w。
親として求められるスタンスは、
「反抗期を受け止める大人たれ」
かな?
「反抗期があるくらいの壁となるような親子関係を作れ」
くらいのコトを言ってるようにも読めたりしますw。
そう言われてもなぁ…。
ガッコの先生の言うコトなんで、どこまで実社会をフォロー出来てんのかなと思う一方で、数多くの男子生徒を見てきた上での経験値には耳を傾けるべきものもあるかと。
盲信する訳ではないけど、読んでて「なるほどね」ってトコも少なくなかったですよ。
(冒頭の「男子校推し」とも取れるような作者のコメントは「?」なとこも。
でも最後のジェンダーに関する部分が男子校の弱点と言う指摘は頷けます)
まあ、親の子離れだし、親がしっかり「大人」になるコトなんですよね、煎じ詰めれば。
当たり前なんだけどサw。