・約束のネバーランド 1~13巻
著者:白井カイウ(原作)、出水ぽすか(作画)
出版:集英社
子供たちが、小遣いを貯めて、コツコツと買ってたマンガ。
評判になってるのは知ってましたが、チョット設定が「…」だったんでスルーしてたんですが、
「ムッチャ面白い!」
と息子も娘も言ってるので、金・土で読んでみました。
…いやぁ、たしかに面白いわ、コレ。
第1部(GFハウス脱獄編1~5巻)は言ってみれば、「親と言う圧倒的管理者に対する叛逆」。
体力面において劣後している上に、「情報」も限定される子供たちが、知力を尽くして、圧倒的「強者」である「親」(=管理者)に対抗し、<ハウス>から脱出する。
まあ、「子供」にとってはたまらんわなw。
第2部・第3部(ミネルヴァ探訪編、猟場編5~10巻)では、真の「管理者」(鬼)との対決が描かれます。
こちらでも「知力」での駆け引きがポイントになりますが、アクション面も強く出てきていて、「ジャンプ」らしい「勝負」ネタ色も強くなってます。
「大人」も登場して、僕としては彼らの「物語」に惹かれますな、やっぱり。
最終章となる第4部に入っての彼ら(ユウゴとルーカス)の決着は…(自粛)。
「知力」を尽くしての掛け合い・騙し合いがポイントなる物語であり、その結果としての命をかけた「選択の判断」がキーとなります。
主人公である「エマ」はこの「判断」を担うキャラ。
合理的に考え、戦術的・戦略的に導き出された<A>と<B>という選択肢。
いずれの選択肢においても<犠牲>が必要となる。
そのギリギリの中で、エマは<AもBも>という判断をし、行動をします。
最後まで諦めない粘りと、突破力。
それが<ジャンプ>的なヒーロー像に繋がってるよねぇ。
13巻でのユウゴ(大人キャラ)のセリフ。
<正しい判断を下すこと下そうとする事は大切だ
でも決してそれだけが全てじゃない
判断が正しいか間違っているかなんてその時には誰にもわからない
だから大切なのは判断の後
下した判断を正確にする努力
たとえ下した判断で悪い結果を招いてもそこから何ができるか如何に足掻くかこそが大切なんだ
判断だけで決まるのなら人生は賭け事になっちまう
自分の判断を信じろ
そしてそれでどんな結果が出ても前へ進め>
これがこの物語をジャンプ的な「ヒーロー物語」にしているポイントだと思いますね。
さて最終章。
どうまとめますかね~。
その内容によっては、「大傑作」になるかも。
結構、難しいけどなぁ、これは…。
PS 娘は本書の設定である「食用人農場」について<リアルな人間世界における食用動物(豚や鶏、牛)の比喩>と読んでいるようです。
たしかにそうでしょうね。
僕は「一部の犠牲のもとに成立する平和」という点に「沖縄」のことなんかを考えたりしました。
ま、作者たちがどう思ってるかは知りませんがw。