・自分の時間 1日24時間でどう生きるか
著者:アーノルド・ベネット 訳:渡部昇一
出版:三笠書房
- 作者: アーノルドベネット,Arnold Bennett,渡部昇一
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2016/05/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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就活シーズンってのもあるんですかね。
この手の「自己啓発本」がいつにもまして書店の店頭に並んでる気がします。
ちょっと読んでみたい気分になって、軽めのを一冊。
「1日は誰に取っても24時間」
この「当たり前」だけど、心から認識している人は実はあまりいない「真実」をベースに、「成長」するための心構え&ノウハウを論じた作品です。
もっと概念的・哲学的かと思ってたら、結構実践的なんですよね。で、「現代」にも十分通用する内容。
1910年前後に書かれた本なのにね。
「週3回、夜90分を自分の成長のために使う」
とか。
まあ、基本は「本を読め」なんですが、それだけじゃなく、「研究」や「思索」なんかも認めています。
「内省」の重要性なんかにも言及されています。
面白いのは、「小説」はその範疇に含まれないことw。
<小説は「思考を要する読書」に入らない。(中略)最高の小説とは、少しの努力感もなしに読めるもののことだ。>
その一つに「アンナ・カレーニナ」が挙げられています。「少しの努力感もなしに読める」かな。お恥ずかしながら、読んだことないんでなんとも言えませんがw。
(作者は小説家で、ヨーロッパの小説をイギリスに紹介した人物でもあるらしいんですがね)
まあ、要すれば成長するためには「葛藤」が大事ということです。
<精神を陶冶する際の最も重要な要素の一つは、まさにこの努力感なのである。>
早い話が「勉強せぇ」っちゅうことですねw。
ごもっともです。
当たり前っちゃあ当たり前のことが書かれてる、見方によっては「身も蓋もない作品」ではありますが、バカにできるもんじゃないのも確かだと思います。
だって、やれてないもんw。
そのことを「痛感」するための一冊かも。50歳にとってはね。
マルクス・アウレリウスの「自省録」、やっぱり読むべきかなぁ。