・コスパで考える学歴攻略法
著者:藤沢数希
出版:新潮新書
我が家の2人の子供は18歳と16歳。
2人とも私立の一貫校に行ってるので、本書について言えば「今更」ではあります。
中学受験用の塾の話とか、日本の中高教育の評価とか、かなり具体的で興味深いんですが、今、どうこうできるもんでもなく、
「まあ、<大外れ>はしなかったかな?」
と「答え合わせ」する程度です。
もっとも全体としては結構興味深く読めました。
日本における「学歴社会」の評価なんか、サラリーマン生活も終盤になってきている僕からすると、実感として、
「そうだよなぁ」
<会社経営者など、学歴がなくても商売で成功する人たちはいくらでもいる。(中略)いったん会社に入って仕舞えば、卒業大学の序列は社内の出生競争で簡単に逆転してしまうし、そもそも就職の際の採用試験で、所属大学から言えば格上の学生が落とされ、格下の学生が内定を取る、などと言うことはいくらでもある。大学間の序列は、社会に出てエンジニアや営業としてスタート地点に立ってしまえば、割と些細なことであり、受験産業の人たちや受験生が思っているほど大きなことではない。>
もちろん「いい大学」を出るメリットはあるんだけど、それが決定的なものでもないという当たり前の話。
「コスパ」って言う観点から見た「学歴」攻略についても総じて違和感はないです。
まあ敢えて言えば、「医学部」に関しては、「コスパ」は絶対にいいけど、「仕事」としては責任も重いし、長時間労働にもなるし、そこら辺も加味したほうがいいんじゃない?
…ってくらいでしょうか。
総論としてはこうだとしても、個人に落ちてきたらそれがどうなるかは、コレは別ですしね。
グラディエーションもあるし、個人差も結構ある。
「生き方」「働き方」に対するスタンスにもよるでしょう。
そう言うところにまでリーチしてるような本ではないですからね。
コレを読んで、今子どもに僕が話すとしたら何かな〜?
一つは、
「英語は絶対ちゃんとやった方がいい」
コレは自戒も含め。
加えて、
「自分みたいな立場の人間がマジョリティーと思っちゃいかん」
<現在でも、大学教育を受けることが当たり前の家庭は日本ではせいぜい半分程度である。文科省の学校基本調査によると、日本の大学進学率は1990年には約25%、2000年は約40%、2020年は約51%、2020年は約54%となっている。>
<文科省が行なっている学校基本調査によると、日本で私立中学に通っているのは全体で約8%であり、92%は公立中学に通っている>
(それでも大学進学率は僕のころの倍になっている。ここら辺、むしろ僕の方の感覚をアップデートしておく必要があるかも…)
いや、こんなこと言わなくても、子どもたちは十分わかってるかな?
「余計なことは言わない」
コレが一番の教訓かもw。
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