鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

裏切った相手を「信頼」できるか:映画評「ラーヤと龍の王国」

「許す」ではなく「信頼する」。

なかなかハードルが高い。

正直いって、この尺で描くには、「共感」が追いつかない面が、個人的にはありました。

「ナマーリ」、信頼できるかぁ?

「30分×12話」くらいだったら、「共感」まで持って行けたかもしれないけどねぇ。

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しかし作品の問いかけは、現在の世界情勢に重ねて…ってとこはあるんでしょうね、やっぱり。

映画のラストでは笑顔でみんなが手を取り合う。

「龍」のいない世界で、それができるのか?

しかし「憎しみ」を抱えたままで、何が生まれてくると言うのか?

そう考えると、「重い」テーマでもありますな。

 


アニメとしての表現は、もう相当のところまで行ってます。

「難しい」と言われていた水の表現は全く問題ない水準だし、「絵」としてのリアルさは驚くところまで。

その技術をバックにした演出も相当に水準の高いものになっています。

このテーマを扱うのに相応しいくらいにね、

 


そして「プリンセス」の物語でありながら、「プリンス」は登場しない展開。

よく見ると、「夫婦」もほとんど正面から描かれてないのは、意図的でしょうね、やっぱり。(ヒロイン二人の親は「片親」だけが描かれています)

「アナ雪」や「ムーラン」より、さらに一歩踏み込んだ感じ。

 


ま、個人的には添え物の「恋愛物語」は不要なんで、これはこれでいいんですけどw。

 

 

 

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