鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

退屈しないし、テーマもいいと思うんですが、観終わって、なんかモヤモヤします:映画評「パブリック 図書館の奇跡」

懐かしのエミリオ・エステベス脚本・監督・主演作品。

共演がアレック・ボールドウィン、クリスチャン・スレイターで、

「いやぁ、皆さん、オッサンになりましたなぁ」w。

いちばんエミリオ・エステベスが若いかな。

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大寒波が訪れるシンシナティ。

シェルターに入れないホームレスたちが公立図書館を占拠して…

 


という話。

エステベスは図書館員で、占拠になし崩し的に付き合わされちゃうんですが、実は「訳あり」の過去があって…って役柄です。

(むっちゃ真面目な映画なんで、「実は殺人マシーンでした」なんてことはありませんがw)

 


抑えた演出で、ときに「笑い」を挟みながら、ヒューマティックなテーマを追求しつつ、エンタメも忘れない。

ラストの「オチ」と、着地点の「リアリズム」が、この作品の誠実さのあらわれかもしれません。

 


…が、個人的にはもうちょいソレゾレの「ネタ」に決着をつけて欲しかった、ってモヤモヤが残っちゃいました。

一緒に観てた妻が、

「韓流ドラマだったら、怒涛の展開で、伏線回収しまくるんだけどね〜」

って言ってましたが、まあそんな感じw。(妻も「いい映画なんだけどね」とは言ってます)

クリスチャン・スレイターの役柄を、もっと「悪役」仕立てにして、そこでスッキリさせる…とかあったほうが良かったかも。

 


(あと、メインの女優二人の扱いが中途半端。

どっちか一人で良かったんじゃない?)

 


とは言え、「ウェルメイドな映画」とは思います。

観てて退屈は全然しませんからね。

志も高いし。

「怒りの葡萄」の下りは、グッときました。

予告編を見て、気になるなら、観ても損はしないと思います。

 


あ、でも「邦題」はアカンでしょう。

「奇跡」は起きませんからね。