「ディス・イズ・アメリカ」では、ここ数年のアメリカの音楽シーンでの動きが記録されていますが、そのひとつに「テイラー・スイフトの政治的発言」があります。
それまで政治的発言を慎重に避けてきた彼女が、2018年のテネシー州の中間選挙以降、政治的発言をするようになった、その背景や内容について…です。
Netflixオリジナルドキュメンタリーの本作では、
「いい子」で「みんなに愛され、評価されたい」と思っていた女の子が、
成功し、非難され、傷つきながらも自分を取り戻し、自分の言葉で発信し、行動する「女性」になる
までの過程が描かれています。
ディクシー・チックスのことを思い出せば、(カントリー出身だけに)この行動は実に思い切ったもの。
そのことを認識し、反対も受けながらも、自分で決断し、実行する姿は、感動的ですらあります。
それがデビュー以来の「成長」の末に彼女が手にしたものだというのがはっきりとわかるだけに、なおさら…。
正直、僕自身、テイラー・スイフトについては「ポップミュージック産業の申し子」的な見方をしてるところもあったので、このドキュメンタリーで考えをかなり変えさせられました。
腹座ってるわ。
テイラー・スイフト。
(しかしまあ、ある意味、彼女の成長を促したのは「カニエ・ウエスト」でもあるかなぁ。
最低野郎やけどねぇ、どう見ても…。
(そこにはアメリカ音楽シーンにおける、黒人差別問題が垣間見えるとは言え))
ビヨンセの「Homecoming」といい、本作といい、Netflix、音楽ドキュメンタリーでもいい仕事してますなぁ。