鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

週末はナウシカ三昧でした:新作歌舞伎「風の谷のナウシカ」etc…

歌舞伎のネット配信「歌舞伎オンデマンド」がスタート。

その一発目にコチラがありましたので…

f:id:aso4045:20200830163304j:image

 


まあ、ネット配信がなかったら観ることはなかったでしょうね。

そもそもチケット争奪戦に勝ち残れる気もしないし、昼夜通し(上演は7時間くらい。休憩を除いても6時間強)の体力の自信もないし…。

 


今回、通しのチケットを購入したものの、見通せるかどうかについては、あんまり自信なかったんです。

事前にYouTubeにアップされてる動画なんか観ると、ちょっと「違うかなぁ」って感じもしたってのもあります。

 


「話題にはなったし、飛び飛びでもいいから、ザッとでも観ておけたら」

 


金曜日の行きの通勤電車でちょっとした確認のつもりで見始めて…

…結局、金・土の二日間で見通しちゃいました。

しかも歌舞伎だけじゃなくて、原作のコミックの方を十数年ぶりに読み直し、歌舞伎の配信に合わせてストリーミング配信された鈴木プロデューサーの対談まで併せて見ちゃうという。「ナウシカ三昧」の週末w。

f:id:aso4045:20200830164913j:image

f:id:aso4045:20200830163334j:image

f:id:aso4045:20200830164919j:image

 

面白かったんですよ、これが。

予想以上に。

 


「風の谷のナウシカ」という作品の持つ「力」ってのが、改めて確認できたというか、ここにきて違う重みを持ってガツンと来ちゃったというか…。

いまだに見終えて、色々考えさせられています。

しばらく尾を引きそうなくらい…。

(最近、歴史書を続けて読んでる…ってのも影響してるんですよね。多分)

 

 


「歌舞伎」についていえば、まずは「美術」が圧倒的。

これはもう、感嘆するしかありません。

ちょんまげ上下の口上に、

f:id:aso4045:20200830163418j:image

「いやぁ、やっぱり無理かぁ」

と思った直後に、一気に美術の迫力で「腐海」の世界に引き込まれました。

 


キャラクターとしては中村七之助の「クシャナ」がグッときます。

尾上菊之助の「ナウシカ」ももちろんイイんですが、個人的にはちょっと「女性性」が強すぎた印象も。(ナウシカ自身には「母性」の特徴もあるので、この解釈が間違ってるとは思いませんが)

f:id:aso4045:20200830163435j:image

f:id:aso4045:20200830163449j:image

 

 

昼の部についてはエンターテインメントとしても、あの壮大なドラマを良く舞台化できてると思います。

アニメにもなっていない原作後半パートの夜の部。

まあ、難しいのは確か。

思索と対話が繰り返されながら、前半以上のスケールの大きなアクション・スペクタクルの連続になりますからね。

なんせメインキャラの1人が「巨神兵」w。

f:id:aso4045:20200830163515j:image


コチラの方は、「がんばったけど、原作をカバーしきれず」ってのが正直なところかなぁ。

頑張ってるし、その意図も十分に分かるんですけど…。

しかしこれはもう仕方がないというか…。

 


でも改めて舞台を見て、「これを映像化してほしいな」と思いましたよ。

宮崎さんがやるのは無理でしょう。

庵野さんでもいいし、Netflixでもいいし、実写でもOK。

ちょっと前なら「ありえん」だけど、鈴木さんの話を聞いてると、「絶対ありえん…ってことも無くなってきたか?」…とも。

可能性が小さいのは確かですがw。

f:id:aso4045:20200830163541j:image

 


今後、この舞台が「古典」になって行くかどうかについては、なんとも言えません。

全体のストーリーから切り離して1幕だけを見せる…って感じでもないですしね。

昼の部だけなら…ってのはアリかもしれませんが、それじゃ「アニメの舞台化」だもんなぁ。

ここは気合を入れて、後半をさらにブラッシュアップ…ってのに期待したいところです。

「巨神兵」にもバリバリ動いてもらわんと!

f:id:aso4045:20200830163603j:image