鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

(メモ)リベラリズムの終わり:民主党政権

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「リベラリズムの終わり」では<リベラル政党>であった「民主党」の失敗についても論じられています。

 


「パイの増大」が前提となる「リベラリズム」において、民主党政権は「埋蔵金」を根拠に「まだパイは増やすことができる。従って、弱者への分配もまだ可能だ」との主張をした。

しかしながら結果的に「埋蔵金」を見つけ出すことはできず、分配の原資として最終的には「消費税増税」を主張せざるを得なかった。(「事業仕分け」程度では<埋蔵金>にあたる原資を作ることはできない。これは予算の構成からも明らか)

この点が国民サイドからは「裏切り」「嘘つき」という評価に繋がり、政権を失わざるを得なかった。

 


…ま、こんな感じでしょうか。

民主党政権成立時には既に日本経済は停滞期・低迷期に入っていましたから、「パイの限界」に無自覚なリベラリズムは必然的に袋小路に入らざるを得ない環境にあったのですが、そこを直視せず、「埋蔵金」などと言う<ファンタジー>を主張し、結果的に自滅せざるを得なかった…とでも申しますか。

 


まあ、民主党政権の失敗に関しては「アメリカとの関係」「沖縄との関係」「小沢一郎や鳩山由紀夫の処遇(党内クーデターとでも申しますか)」「東日本大震災対応」等々、いろいろ言われていますが(色々あること自体が問題ですがw)、個人的にはこの「埋蔵金」騒ぎが大きいですかね。

 


その後、民主党は解体され、野党分裂/再編が未だに続いているわけですが、「パイの問題」を直視した主張が野党サイドからされているようには思えません。

安倍政権のダメさ加減はいくらでも挙げることができるんですが(個人的には公文書対応は致命的)、野党がここのところに踏み込まない限り、政権交代を僕は望みません。

 


健全なことではないとは思うんですがね…。