評価できる点もあります。
まずは「現政権への対峙をしっかり明示した」こと。
橋下徹さんじゃないですけど、やっぱり「選択肢」は提示される必要があるでしょう。
「現政権の政策に不満がある」
まずはこの受け皿がないことには、選挙での投票の意義が薄れてしまいます。
個々の政策については、まあイロイロ…ですかね。
個別には賛成出来るところも少なくないです。
ただまあ、やっぱり「経済政策」が…。
僕は「財源がどうのこうの」と言い過ぎるのはどうかとも思うんですが(理念はやはり必要です)、それでも「ない袖は振れない」。
そのためにまずは「成長戦略でパイを大きくする」。
それでも足りなければ「優先順位を明確化し、出せるところと/出せないところを明記する」。ハッキリ言えば「何を削減するか」を明確化することが重要だと思っています。
パンフレットで掲げる経済政策(ボトムアップ経済ビジョン「暮らしからはじまる経済成長へ」)
「家計所得を引き上げる」:最賃引き上げ(5年で1300円へ)、非正規雇用削減、残業代完全支払いetc
「老後の安心を高める」:医療・介護・保育・障がいに関する費用への所得別自己負担上限、年金の最低保障機能etc
「子育て・教育に投資する」:待機児童解消、国公立大学授業費半減、基礎研究・研究開発助成の拡充etc
まあ、「所得」が引き上がることから個人消費を増やして経済成長へ…ってのは分かります。そこから「生産性向上」への経営努力を引き出して、経済成長率を底上げする…という考え方なら僕も賛成。
…でもそのためのベースとなる財源は「企業の内部留保」?
企業経営の成長戦略については何もコメントがありませんから、「パイの拡大戦略」はないちゅうことでしょうか?
まあ、「特区」にイロイロ文句言ってますから、「岩盤規制改革」になんかコメントしようがなかったのかもしれませんが…。
これって民主党時代の「埋蔵金」とおんなじじゃないの?
「内部留保」なんか吐き出しても一回きりでっせ。(まあ労働分配率を変えるっちゅう政策なら、まだしもですが)
政策パンフレットの「多様性ビジョン」「エネルギー・環境ビジョン」「参加民主主義ビジョン」のあたりは、僕は賛同できるところは少なくありません。
しかし肝心の「ゼニカネ」のところがコレでは…。
僕自身は現政権の経済政策の進め方には賛同できない部分がありますが(特に「パイの拡大」への取り組みが不十分&スピード感がない)、それでもこれよりは「まだしも」かなぁ。
いや「カネの出し方」の方は悪くないと思うんですよ。
でもそれがあまりにも「絵に描いた餅」で、結局リアルな政治でもっと重要な「優先順位付け」から逃げてるとしか思えないあたり…。
個別の投票行動はまた別の話なんで、「それはそれ」ですが、正直、このパンフレットにはガッカリしました。
「理念」は良い。
でもそれを唱えてりゃいい時代は過ぎ去ってて、「どう実現するか」を問われる時代になっている。
僕はそう思います。(それは政権サイドにも言いたいことです)
結局、「自助」の方に走るしかなくなっちゃう感じになるんだよな〜、こうなっちゃうと…。
PS 「自民党」の政策パンフレットもパラパラ見てみました。
政権政党らしい、「政策BANK」もパラパラ拝見。(これは読み込みするのはそーとー時間がかかりそうなので、ホントにパラパラw)
まあ「優先順位を間違えずに、ちゃんと実行して頂戴」って感じでしょうか。
「外交・安全保障」が冒頭にあるのは、良いんですが、政権政党としては「ゼニカネ」のことに責任持って対応してもらう必要があります。
「パイの拡大」
まだまだでしょう。