鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

本当に大切なことは何か?:読書録「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」

・ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。

著者:幡野広志

出版:ポプラ社

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noteで古賀史健さんが紹介してて、衝動的にポチッた作品。

 


作者の方が写真家「らしい」くらいの知識しかなくて、読み始める前には何となく「メメント・モリ」(藤原新也)っぽいものを印象してたんですが、

…違ってましたw。


「そう言えば、ガンになって、余命何年か…」

と途中で思い出して、じゃあ「病気もの」かと思ったんですが、

…全然違いました。

 


「余命3年」

そこから、

「何を自分は選択すべきか」

そこを突き詰めた作品…かな?

ただ自分で考えるだけでなく、同じような境遇の方達への取材を重ね、その過程で自分自身に問いかけ、辿り着いた「今現在の」結論。

「人間関係」、特に「家族」に関して、思いと考えが重ねられています。

 


僕自身は同意できることもあれば、違和感も感じることも。

ただ残された時間を目の前に、「何を選択するのか」と言う問いかけには考えさせられるものがあります。

僕の「今の立ち位置」は、「今の僕」のもの。

過去の経験や今の状況が変われば、当然その優先順位は変わるでしょう。

幡野さんの「今」における「選択」(とその背景)には、幡野さんなりの「重さ」があるし、その真摯さは僕の「立ち位置」に如何ほどの「選択」の覚悟があるかを考えさせられます。

 


読んで、感想をどうこう言う本じゃないかな。

「自分はどうか」

それを自らに問いかける作品です。