鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

僕にできることはまだあるよ:映画評「天気の子」

前日に子供たちが観に行ってて、

「面白かったよ」。

 

「君の名は。」は、いい映画だと思うけど、あそこまで評価されるのは…って僕は思ってたんですが、本作は好きですね。

あれほど世間受けするのかどうかは分かんないけど。

 

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天気の子

 

シングルマザーの子供たち

自分の居場所を見つけかねている少年

 

「君の名は。」ではリアリティとしては「?」な主人公たちだったけど、本作の主人公たちはもっと貧しくて、閉塞感に囚われています。

それがリアリティとは思わないけど、時代の雰囲気は捉えてる感じがしましたね。

 

その主人公たちが、街の隙間で生きていき、そこに居場所を見つけて、小さな「幸せ」を実感し、それでもそれを持ち続けることはできなくて…

 

「神様、お願いです

これ以上、僕たちに何も足さず、

僕たちから何も引かないでください」

 

考えてみれば、<事件>の後に主人公たちが手にした境遇は、主人公たちが少し冷静になって、社会や大人の差し伸べる手を握れば、<事件>を経験せずとも手に入れることができたかもしれない。

でも彼らにはそれができない。

大人や社会を信じることができない。

 

多分、「自分」を肯定することができないから。

ここにいていいんだと、自分に実感が持てないから。

 

だから少年は少女を探しに行かなければならない。

世界のために君が犠牲になることはない、と。

僕は君にココにいて欲しい、と。

 

その「選択」した世界で、彼らは生き、僕らも生きていく。

 

RADWIMPSの音楽も良かったよ。

う〜ん、充実した時間でした。