・ブレードランナー証言録
話者:ハンプトン・ファンチャー、マイケル・グリーン、渡辺信一郎、ポール・M・サモン
編・訳:大野和基
出版:インターナショナル新書
少し前に買って積ん読になってたのを、ルドガー・ハウアーの逝去を知って、取り出して読みました。
「2049」をもう一回観てから読もうと思ってたんですがね。
「ブレードランナー」「ブレードランナー2049」の脚本家ハンプトン・ファンチャー、「2049」の共同脚本家マイケル・グリーン、アニメ「ブレードランナー2022」の監督・渡辺信一郎、批評家ポール・M・サモンが、「ブレードランナー」「2049」について語っています。
まあ、基本的には「インナー」ですからねw。
「ブレラン」はもちろん「2049」にも肯定的。
(サモン氏の「『2049』は長い」って指摘は、僕も同感です。だからって長く感じるわけでもないって点も)
今まで「ブレードランナー」について数多語られてきたことが繰り返されてるって感じもありますが、「インタビュー」という形でまとまってて、読みやすいってのはあります。
薄い新書なんで、すぐ読めちゃいますし。(多分「2049」を観るよりも早く読み終えれますw)
「ブレードランナー」ファンが、少し振り返って思い出すための一冊って感じかなw。
個人的には脚本家二人が二人とも、ディックの原作「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を嫌ってるのが面白かったです。
で、ディックの方も、(映画のイメージは気に入ったって報道もあったけど)「レプリカント」に対しては批判的で、リドリー・スコットとも議論になったとか。
ま、そうでしょうね。
「アンドロイド」は「表面は人間とそっくりだけど、魂がない」ってのがテーマだったのに対して、「レプリカント」は「人間以上に人間的」って話なんだからw。
ディックに言わせりゃ、ロイ・バッディの「雨の中のモノローグ」なんか、「ありえん」でしょう。
(僕は先に映画を見てたので、原作を読んだときは違和感満載でした。
今は、「それはそれ、これはこれ」って思ってますけど)
まあでも、やっぱり「ブレードランナー」のあの感傷は心に残る。
そして「2049」はその延長線上に成立した、素晴らしい「続編」だと思います。(興行的にはキツかったらしいけど)
さて、週末のどっかで「ブレードランナー2049」かな。