・さらば、GG資本主義 投資家が日本の未来を信じてる理由
著者:藤野英人
出版:光文社新書(Kindle版)
多分、この記事(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31995500Q8A620C1X12000/)に反応して作者が投稿したFacebookのコメント。
ちょっと気になって本書を購入してみました。(投稿と同趣旨のことは本の中にも出てきます)
一言で言えば、「高齢化した大企業の経営者が日本の成長の足枷になっている」って主張ですね。
その理由は「サラリーマン化してて、リスクを取らない単なる<管理者>」になっちゃってるから。
ただの「管理者」ならまだしも、東芝をはじめとした大企業不祥事を見ると、足を引っ張っちゃってるケースも…
作者は安倍政権や森金融庁長官が打ち出している政策や方針に賛同しつつ、その流れの中でここの企業や「個人」がより自ら考えてチャンスをとっていくことを期待し、主張しています。
そう言う人材を「虎」(ライオンのように集団で狩りをするのではなく、一匹で動くことから)と評し、起業家だけではなく、「会社の中」でもそういうスタンスで行動する人の登場を期待しています。
ま、それが「トラリーマン」なんですけどねw。
セブンイレブンの鈴木会長の退陣なんかについても「高齢化の弊害(GG資本主義)」を喝破してて、なかなか「やるな」って感じもありました。僕も(鈴木会長の功績は認めるものの)アレはなかったと思ってるもんで。(80歳超えてますからね)
難しいところはあると思いますよ。
森金融長官が評価してた「スルガ銀行」はかなり酷いことになってますしね。こう言う流れには「逆風」はつきもの。
ただしアレは「銀行ビジネス」の厳しさを更に浮き彫りにしたとも言えるので、森長官の思想や方向性が間違ってるってことにはならないと、僕は思ってます。
「フィデューシャリー・デューティー」「スチュワードシップ・コード」「コーポレートガバナンス・コード」…どれもやるべきだし、「当たり前」のことでしょう。
そう言うことをしっかりやってる企業が増えて、その中で成長していくことが健全な経済成長を生み出すと言うのは、まあ「あるべき姿」です。
「そんな甘いもんじゃない」
…でも不祥事なんか見てると、「甘いのはどっち?」って感じもありますしねぇ
僕個人としては、若手のなかに「トラリーマン」的な人材を増やしていくように支援をしていくってのが、一番かな。(自分も…ってのももちろんありますが、年齢的には「GG」に近くもなってきていますので)
でもって「邪魔しない」w。
確かに経験も積んでるし、ノウハウも知ってるし、人間の機微なんかもワカモンよりは…ってのはあるけど、それが<自由闊達な組織>の阻害要因になってる可能性は確かに否定できんよw。
リスクテイカーが求められる時代に、これは致命的。
会社に依らない「自分」を創り上げること。
GGにとってはコレが急務ですなw。
それは実はワカモンにとってもそう。
そこに世代を超えた連帯が…ってのも本書で指摘されていることです。
…具体的なモンは直ぐには見えてこんけどね~。