鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

実際的「教養」という意味での「哲学」の整理:読書録「武器になる哲学」

・武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50

著者:山口周

出版:KADOKAWA(Kindle版)

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山口さんの作品は、結構面白く僕は読ませてもらってるんですよね。


<世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?  経営における「アート」と「サイエンス」>

http://aso4045.hatenablog.com/entry/2018/08/02/092220


<劣化するオッさん社会の処方箋   なぜ一流は三流に牛耳られるのか>

http://aso4045.hatenablog.com/entry/2018/11/04/140847


本作は前2作に比べると、随分と題名が「普通」w。

でもやはり興味深く読むことができました。


まあジャンルとしては「哲学入門」。

ただ一般の哲学入門書とは違って、

「実用的である」

という点に焦点を置いて整理をしていて、そのため「歴史」じゃなくて、「効用」面から<人><組織> <社会><思想>というくくりでテーマをまとめ、概略的にではなく、「現代的な実用性」という点から50のテーマについて解説してくれています。


「実用」「効用」と言っても、「即座にビジネスに使える」っていうのとは、チョイと違うんですけどね。

「グローバルを視野に入れざるを得ない現代ビジネスにおいては、<スキル><知識>を道具として使えるだけではなく、人間的な<厚み>を備えなければならない」

すなわち、

「<教養>を身に付けることが、現代ビジネスにおいては<実用的>なのである」

ってことかと。

これは山口さんが他の作品でも仰ってることでもあるわけです。

そしてその「教養としての哲学・思想ワード」をピックアップしてるのが本書。


まあ知ってたからってビジネスに役に立つかどうかは、我が身を振り返ってもなんとも言えんけどw、ある種の知的活動をしてる人ならザッと概念は入れといたほうが良いのは確かでしょうな。

本棚に飾るんじゃなくて、自分の価値判断の一助として。

で、そういう意味じゃ、本書は興味深く、

退屈せずに読むことが出来ました。


自分の価値判断基準のチェックとしての一読をおススメいたします。