鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

数寄者への道は遠い:読書録「続 数寄です!」

・続 数寄です! 女漫画家東京都内の数寄屋で暮らす<全2巻>

著者:山下和美

出版:集英社

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コミックエッセイの続編。

(前作の感想はこれ。

http://aso4045.hatenablog.com/entry/2018/02/17/171512)

都内に借金して「数寄屋」を建てた作者の「その後」が描かれています。

 

もともと「数寄屋を建てる」のが目的ではなく、「数寄者になる」(=山下和美数寄者計画)が目的。

拠点となる数寄屋を手に入れ、いよいよ「数寄者」に向けた自分磨きが…

とはならないんですよね、これがw。

 

まあ現役バリバリの漫画家さんですし、借金の返済もしていかなきゃならない。

そうなると日々は「仕事」に追われるようになり(連載抱えた漫画家さんは大変ですからねぇ)、お茶やらお花やらに割く時間はとてもとても…

と言うところでしょう。

まあビビっちゃてるトコも結構あるようですけどw。

 

それでも「表装」教室に通い始めて表装にハマったり(掛け軸作り、ですね)、数寄屋の設計士の文楽に関する仕事をフォローしたり、庭造りに手を出したり…と、「ポイ」事もしてます。

何より数寄屋での「日常」。

その何気ない中に、<和>の瞬間が挟み込まれることが一番「数寄」なことなのかも…なんて思ったりもします。

(猫との格闘が大変そうですがw)

 

作品には柳沢教授のモデルである作者の父親の「家」に対するこだわりや、母親の生活ぶりなんかも描かれていて、柳沢教授ファンとしてはちょっとした「オマケ」をもらったような気分にも。

 

まあこう言う調子じゃ連載を続けるって訳には行かなかったんでしょうが、もう少し落ち着いたら、日常エッセイとして再開してくれないかな〜とは思いました。

 

そんなヒマ、ないかな?w