鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

こんなピクニックは嫌だ:読書録「裏世界ピクニック」

・裏世界ピクニック  ふたりの怪異探検ファイル

著者:宮澤伊織

出版:ハヤカワ文庫(Kindle版)

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ちょっと風邪気味で、あんまり頭を使う本を読みたくないなぁと思ってたんですよね。

その時に見つけた1冊。

まぁ、ラノベっぽいですが、女子大生 2人が主人公で異世界を冒険する気楽な作品ではないかな、と。(表紙はそんな感じ満載じゃないですか)

面白ければ、息子にススメてもいいですし。

 

…とお気楽もんと思って読んでみたら、いやーこれが結構マジで怖いんですよ。

作品の中でネタになっているのは、2ちゃんねるとかのネットの中で語られている怪談話(ネットロア)が元ネタになってるらしいんですけれども、これがホラーが苦手な僕には「…」な感じです。

いくつかの怪談話が連作短編になっていて、もちろん主人公たちは「あっち」に行ってから戻ってくるんですけれども、彼女たち以外は「戻ってこない」。

まぁ、もしかしたら今後再登場する可能性だってない事はないんですけど(本作は続編が出版されています)、にしても後味の悪さは結構あります。

これは息子もだめだろうなぁ。僕以上にこういうの怖がりますからね。

 

とは言え、実はちょっと続きが気になっています。

置いてきぼりになった、他の登場人物たちももしかしたら再登場するかもしれないし、「あっち」がどういう理由で接触しようとしてきているのか。

この作者、SF作家としてなかなかの評価を得ている人のようで、それだけに「単なる異世界」て言うノリにはならなさそうなんです。

 

でも、やっぱりちょっと怖いんだよなぁ。

「続編」については「宿題」と言うことで…。