鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

それでいいんかい?ジェームズ:映画評「スペクター」

007最新作。
キャスト陣に加え、監督も前作と同様で(サム・メンデス)、「続編」的な色彩の強い作品になってます。
そして「スペクター」の復活...!



「007 スペクター」


というか、本作はダニエル・クレイグ主演の「007」前3作を引き継いだ物語という位置付けになっています。まあ全ては「007の物語」なんですが、その中でもダニエル・クレイグ作品は「まとまり」感が強いですね。最初からそういう風に設定されてたわけじゃないようですが。


さすが「サム・メンデス」。
無茶苦茶派手なアクション&爆発シーンの連続ながら、どこか「神話的」な色彩さえも帯びたシーンが展開します。
クレイグの007は「リアル路線」と言われていますが、個人的にはメンデス版には「リアル」とはちょっと違うニュアンスを感じています。「リアル」というには、 抽象性を帯び過ぎてると思うんですよね。


で、十分楽しんだ上で言うんですが、出来は「スカイフォール」の方が上かな、と。
というか、多分「スカイフォール」を見ちゃってるんで、こういう「007」への驚きが少し減っちゃってるんだと思うんですよね。その分が減点要素。


あとラストはどうかなぁ。
「大人の事情」は十分に理解しますが、あれでいいの、ジェームズ?
やっぱりケリはつけるべきじゃ...。
「殺しの螺旋」から降りたってことかもしれませんが、絶対にそんなことはありえないんだしw。
(最後に「James Bond Will Return」って出てきてましたよ)


クリストフ・ヴァルツは「さすが」ですが、もっとセリフが欲しかったな。語らせれば語らせるほど、彼の「良さ」(狂気)が出てきますから。
モニカ・ベルッチ。もうちょっと出番が欲しい。相変わらずお美しいですが。
しかしダニエル・クレイグはロマンチックシーンがイマイチですなぁ。