・論語 現代に生きる中国の知恵
著者:貝塚茂樹
出版:講談社現代新書(Kindle版)
これ、間違いなく、学生時代(高校?もしかしたら中学かも)に読んでます。
で、あんまり面白くなかった記憶がw。
小学生の塾で素読させられたんだけど、あれも嫌いでしたしねぇ。
そこら辺もあってネガティブ・イメージが強過ぎたのかもしれません。「論語」は。
で、まあ30年以上経って読んだわけですが、今回は面白く読めました。
「論語」に関しては、ビジネス書でも結構取り上げられてるし、酒見賢一や諸星大二郎も読んだしw、歳取って、「論語」が示す世界観に共感を覚えることが増えてきたってのもあるかもしれません。
「忠如」=「誠実さと思いやり」が大切。
何をジジくさい説教を…と思ってたのが、
そうだよなぁ、結局は…となってます。
枯れ過ぎ?w
でも本書自体は結構アグレッシブなところもあるんですよね。
荻生徂徠や司馬遷なんかの先行する偉人たちの解釈に異を唱えたり、「論語」の後半を「孔子自身の思想とはズレているところが多い」と大胆に省略したり。
作者が本書を書いたのは60歳くらい?
決して若くはないけど、「論語」についてまとめて作品にするには初めて。
蓄積された知識・経験への自信と、世に問うチャレンジングな高揚感が作品に込められてるように思います。
今読んでも、その活動感を感じることが出来る作品です。
「古典」とは言わないけど、「残る作品」ってのはこういうもんなんだなぁと思いますね。