鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

良作ですね。男はサッパリですがw。:映画評「ヘルプ 心がつなぐストーリー」

原作は2000年代に書かれているんですね。
なるほど。
それで納得いったかな?
テーマは確かに「人種差別」なんだけど、「女性映画」としての側面も強い映画なんですよ。
おかげで男性陣の影の薄いこと、薄いことw。




「ヘルプ 心がつなぐストーリー」



「人種差別」だけを考えると、社会の中核を構成する男性の問題が後退しているという批判もあり得るし、女性の醜い面が描かれているが、そもそも女性が男性から差別を受けており、その抑圧がこういう形で・・・みたいな論もありえるでしょう。
でも本作が描きたいのはそういうところじゃない。
結論から言えば、「女性映画」としての色彩を強くすることでことで、正解だったと思います。
(勿論、製作者はこの点を認識していて、そこに目配りした描写もあります。
ミニーの旦那の話とか、ヒリーの夫の対応ぶりとか、何より主人公の恋人のヘタレぶりwとか)
そして「女性」を描きながら、その向こうには「差別」や「権力」に関する普遍的な構図も透かしてみることが出来る。
ナカナカの手腕じゃないでしょうか。



良心的な作品なのは間違いなし。
でもそれだけじゃなくて、チャンと楽しませてくれる作りになっています。
「良作」だと思いますよ。