鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「脱原発。天然ガス発電へ」

・大転換する日本のエネルギー源 脱原発。天然ガス発電へ
著者:石井彰
出版:アスキー新書



「エネルギー論争の盲点」の作者による最新作。
っちゅうか、骨子は同じ?w
まあ震災後の状況などがより踏まえられてるし、シェールガス革命なんかのコトも詳しく述べられてるから、知識としては深まるってのはあるよ。
でも「天然ガスを活用した多様なエネルギー政策を進めるべき」って主張には変わりないんだよなー。
(ま、「その通り」と僕は思ってるけど)


それより気になったのは表題。
「脱原発 。」
って、作者は脱原発派じゃないやん。
むしろ彼が 主張しているのは、多様なエネルギーをバランスよく活用できるスマートエネルギーネットワークの構築であって、その中には原子力もキッチリ含まれている。
まあ中長期的には「減原発 」の流れは明らかだろうけど、現時点を捉えれば、作者は「原発再開派」と言った方がいいくらいだ。



そう言う意味じゃ、この題名は完全に「煽り」w。
分からんでもないけど、正直、このスタンスが作品の信頼生を損なってる面があるんじゃないかと。
作品としての主張には共感してるだけに、ちょっと残念な気もしたなー。


まあでも作者の主張が、「フクシマ」後のエネルギー施策として最も現実的なスタンスであるのは確かだと思うよ。
そこは猪瀬直樹氏もご賛同いただいてるようですしw。


「原発」後を考えるなら、是非一読を。
(ただし基本的には前作とドッチか片方でOKですw)