・上を向いてアルコール 「元アル中」コラムニストの告白
著者:小田嶋隆
出版:ミシマ社
少し前に出てたのは知ってたんですが、「面白そう」とは思ったものの、その時は買うトコまでは行きませんでした。
まあこの分野は吾妻ひでおさんの壮絶なの読んでますしw。
それが読む気になったのは、やはりTOKIOの山口達也さんの件があって。
あれはやっぱりアルコール依存症でしょう。
僕自身はお酒は飲みますが、そんなに頻繁じゃありません。
晩酌は基本的にしないし、週一回くらいかなぁ、平均すると。
アルコール依存性は量や頻度じゃない…とは言え、自分はまあ大丈夫だろうと。
吾妻さんの作品も、他人事のエンタメとして読んだんだと思います。
本書を読み終えて、やはりアルコール依存症じゃあないと自分については断言できます。
今は、ね。
でも「未来」を考えると、「絶対大丈夫」とは言い切れんかな〜。
それは「酒の量」や「頻度」じゃなくて、メンタリティの点で。
ちょっと他人事とは思えないトコがあったんですよ、小田嶋さんのメンタリティにはw。
人生100年時代の後半戦。
色んな意味で「時間」の使い方が前半戦とは変わってくるでしょう。すぐにではなくても、オイオイ。
そういう時、「お酒」との付き合いは結構重要ポイントかも。
飲めない訳じゃないし、嫌いな訳でもない。
お酒を楽しむことは、色んな面で後半戦の楽しみの一つになるようにも思います。
でもそこには思わぬ落とし穴の可能性がありますよ。
…と言う「注意喚起」として、読む価値のある作品でした。
ちなみに最後に論じられる「スマホ中毒」の件。
まあ「余計なお世話」ではあるんですがw、僕自身にとってはちょっとした「戒め」にもなりました。
基本的に僕はIT化が社会的にも産業的にもドンドン進んで行って、全体的に生産性が高まることが今後の人口減少社会においては重要だと考えています。
そのこと自体は論理的思考の帰結と思ってるんですが、もしかしたらそれは「スマホ中毒」のいい訳でもあるんじゃないか、と。
…否定しきれんw。
と言う訳で、色んな意味で興味深かった一冊。
お酒飲む人は読んで損はないんじゃないですかね。