鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

これも読後感は良いんですけど、いいのかな?それで。:読書録「孤島の来訪者」

・孤島の来訪者
著者:方丈貴恵 ナレーター:浅井晴美
出版:東京創元社(audible版)

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「時空旅行者の砂時計」に続く<竜泉家の一族>シリーズ第2弾。
前作に続き、「マイスター・ホラ」(AIタイムマシン)が道案内を勤めます…って、最初と「読者への挑戦」に顔出すだけで、ストーリーには全然絡んでないんですけどねw。
いいのかそれで?(それとも「シリーズ」としての布石?)


竜泉佑樹は、幼馴染を殺した3人の人物へ復讐するため、策をめぐらし、3人をテレビ企画に絡めて孤島に誘う。
島外への連絡手段を破壊し、孤島を外界と隔絶したところで、佑樹以外の人物によって復讐相手の一人が殺されてしまう。
自らの手で復讐を成し遂げるためには殺人犯を探さなければと考え、「探偵役」を担うことになる佑樹だが、殺人の手口は不可能犯罪を思わせるものであった。
やがて45年前に島を襲った<惨劇>が事件に影を落とすようになり、二人目の被害者が…


途中までは「孤立した島での不可能殺人」と言う展開になりながら、途中から「SF」的設定が飛び込んできて、「特殊条件下での犯罪」を推理する内容に。
前作の「タイムリープ」ネタは、推理上は限定的だったんですが、本作のネタの方はガッツリ推理条件に絡んできています。


う〜ん、丁寧に読んだら推理できたかなぁ。
正直、途中からは自分で推理するのは放棄しちゃいました。
それでも楽しめたのは「兇人邸の殺人」と同様。
ま、いいんじゃないですかね。これはそう言う楽しみ方で。


前作ほどじゃないですけど、本作も読後感はいい感じ。
…なんですけど、「復讐譚」なんですよね、コレ。
それでええんかいな、と思わなくもなかったり…。
ま、いいか。