鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

予想以上のイイ本でした:読書録「フィードバック入門」

・フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術
著者:中原淳
出版:PHPビジネス新書


新大阪駅の本屋で、金沢に戻るサンダーバードを待ってる間に見つけて、何の気なしに購入した本。
ちょうど人事上のフィードバックをする時期だった…という安易な購入動機w。
しかし予想以上に良い本でした。良い頭の整理になりましたし、「人材育成」という観点から、考えさせられることも少なくなかったです。


本書で言ってる「フィードバック」の「形」はこんな感じです。


【事前】情報収集
【フィードバック】
①信頼感の醸成
②事実通知:鏡のように情報を通知する
③問題行動の腹落とし:対話を通じて現状と目標のギャップを意識させる
④振り返り支援:振り返りによる真因探求、未来の行動計画づくり
⑤期待通知:自己効力感を高めて、コミットさせる
【事後】フォローアップ


僕の過去の学びだと、この内容は「コーチング」に含まれるんですがね。「そういう整理をするコーチングの考え方もある」と本書に書かれてますから、僕が教えてもらったのはソレだったってことかな?


本書は「フィードバックが現在重要になってきている背景」から入って、上記の「形」にそって、それぞれを丁寧に説明。
さらに「実例」をベースに色々なパターンを例示してくれます。
加えて3名のマネージャーに、実際に実施している「フィードバック」についてインタビューしてます。
「3名くらい…」
と思ったんだけど、実際にはコレが実に参考になりましたw。
実例も交えた「実践編」が本書の「読みどころ」だと個人的には思いますね。(個人的体験を思い出したりもしました)


「フィードバック」は、言ってみれば「人材育成のOJT」のPDCAなんじゃないですかね。
実例やインタビューを読んで分かるのは、「頻度」の重要性。
年に一回や二回ではダメ…どころか「月一」でも「う〜ん…」です。
インタビューだと「隔週」ですが、実際の接点はもっとあるように読めました。
「そりゃ、時間がかかって大変」
…だけど、それが一番重要なことだから…というのが取り組んでいるマネジャーのスタンスでしょう。


まあ結局は「コミュニケーション」。
その上に成り立つ「関係の質」。


ここなんでしょうけどね。