鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「デコボコの道」

・デコボコの道
著者:高倉健
出版:日本経済新聞社(電子書籍)



日経の電子版に連載されていたエッセイ6編を電子書籍にまとめたもの。
少し長めのエッセイ6本に写真を含めて「450円」(今は特別価格で、通常価格は「500円」らしい)。
価格的には微妙な感じもするけどw、この分量で出版するのに「電子書籍」ってのは便利だよな。
紙の本だったら、これくらいじゃ出版できないだろう。



分量や出版の速度という観点から考えると、エッセイや(時事性の高い)レポートなんかは「電子書籍」での出版ってのは結構向いてるかも。
値付けも、例えば「一本50円」とかってのも柔軟性高くできるからね。

そういうのが沢山出てきた場合に、「どこに自分は読みたい作品があるか」を調べるのをどうするかは考える必要があるけど(これは今の電子書籍マーケットにもあること)、いずれここら辺はプラットフォームが整備されてくるだろう。
紙の書籍とは違う「電子書籍」特性を生かした出版ってのを考えると、こういう線は有望なんじゃないかなぁ。
村上龍の「すべての男は消耗品である」あたり、こういう形での出版が向いてるんじゃない?(最近の、よく分からん写真を水増ししての書籍化は「どうか」とも思ってるんでw)



そんなことを、「高倉健」というアナクロ俳優(失礼)の作品で考えさせられるってのも、面白い話。
作品そのものは実に「高倉健」らしい、堅実さや努力・人情を重視したエッセイなんだけどね(僕は好きだね、こういうの)。