鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「ガンジス河でバタフライ」

・ガンジス河でバタフライ
著者:たかのてるこ
出版:幻冬舎文庫



<やってることは大胆でも、私は自分ほど気の小さい人間はいないと思うくらい、ムチャクチャ心配性な人間なのだ。>(P.4)


いや、そりゃないやろ。
が、読後の感想。
「ムチャクチャ心配性の人間」が、こんなに見知らぬ人の中に飛び込んでいかんやろう。
言葉(英語)が出来ないと言いながら、身振り手振りで、ガンガン現地の人たちとコミュニケーションしとるからね。
列車で初めて会った家族んちに泊まり込んだりって、普通出来る?(しかもハタチそこそこの娘さんに)


本書はキラキラ(またかよw)に作者がゲスト出演した際、話が面白かったんで、読んでみる気になったもの。
予想違わず、読ませる内容でした。
全般的に旅行先で出会う人々との抱腹絶倒のやり取りが読みどころなんだけど、時折深い考察に入って行くところもあったりして、このバランスがいいんだよな
この分野では沢木耕太郎の「深夜特急」と言う名作があるけど、本作はグッとお笑い寄りの仕上がりになってるのは確か。
それでいて、例えば優しく迎えてくれたインドの家族が見せるカースト上の意識せざる差別意識に対する想いなんか、答えはないんだけど、やっぱり考えたとられたよ。
ま、「ガンジス河でバタフライしたら、死体にぶつかった」ってエピソードの方がインパクトはあるけどさw。


本作、テレビドラマにもなったようです。主演は「長澤まさみ」。
…いやいや、美人すぎるやろ!
彼女やったら、絶対こんな旅行、危なくってできへんって!


とまあ、その後も突っ込める展開のあった作品。
楽しめるエッセイなのは間違いなし、です。


個人的にはこう言う旅行はできんけどなー。
(心配性なんでw)