鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

いやぁ、こりゃ感想書けんわ:映画評「シン・エヴァンゲリオン新劇場版」

だって、よう分からんこと、多過ぎやもんw。

 


「人類補完計画」って結局、何?

碇ゲンドウは何しようとしてたん?

碇シンジは何をしたん?

碇ユイの意図は何だったん?

「イスカリオのマリア」って何者やったん?

 


色々解説記事なんかも出てるみたいやけど、そう言うのを読み漁るのも何か違うような気がするしなぁ…。

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じゃあ、面白くなかったか?

…と言うとそんなことはなくて、すごく楽しんだんですけどね。

メインは<絵>と<動き>

戦闘シーンとか、グイグイくるよね〜。

「ロボットもん」としてはかなり熱くなりました。

 


まあ、「第3村」のあたりは「う〜ん…」って気持ちもあります。

ものづくり、共同体生活、そこで「自分」を見つけ直して、「リアル」を選ぶ。

…「ジブリ」?

 


いや、ここは庵野秀明自身の経験を踏まえての「選択」のように思えるので、そのこと自体に文句を言うのも違うようにも思うんですけど。

でも正直言って、このパートは「ちょっと睡魔」…でしたw。

 

 

 

個人的には、TVシリーズを放映時にみて、旧劇場版を公開時にみて、「まあ、エヴァはこれでいいかな」とは思ってたんですよ。

「序」が公開された時も、

「これは後の世代のための再構成だから、自分が見なくてもいいか」

って気分もあって。

「序」「破」あたりは、確かにそんな気配もあるかな?

 


今回、新劇場版を見る気になったのは、「シン・エヴァ」が「すべてのエヴァンゲリオンに決着をつける物語」だと言うことを聞いたから。

そしてその「決着」は確かについたんだなと、見終わって感じました。

赤い海の海岸でのアスカとの別れ。

何かホッとしたかな。

「まごころを、君に」じゃ、ちょっと救われないからね。

(あの時はあれで良かったんだけど)

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「エヴァのない世界」

それは「この世界」。

 


その世界で、彼らは「人」としての人生を、生活を送っている。

僕らと同じように。

 


そう言うことかしらん。

そう言うことでいいか。

 


面白かったですよ。新劇場版シリーズ。

もう一回お付き合いする気には、今のところお腹いっぱいでなれませんがねw。

 

 

 

#映画評

#シンエヴァンゲリオン

#エヴァンゲリオン

#エヴァンゲリヲン

ちゃんと説明してあげようよ:映画評「エヴァンゲリヲン新劇場版:Q」

ぶっ飛び展開の第3作。

いきなり「14年後」で、「やったぜ!」の<破>の展開が「やっちゃった…」だったという…。

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しかしまあ、みんな、ちゃんと説明してあげようよ、シンジくんに。

ありゃ訳わかりませんって。

<破>で、「行きなさい!」とか言ってたミサトさんの、あのリアクションはないっしょ。

(ついでに僕にも説明して)

 


でも個人的には「序」「破」「Q」の中じゃ、一番好きかなw。

ストーリーと言うより(ストーリーなら<破>が一番)、<絵>がいい。

「プロフェッショナルの流儀」で庵野秀明さんは「アングル」の重要性を語ってたけど、それが理解できる仕上がりになってます。

安野モヨコさんによると、本作の制作後、庵野さんは「病んじゃった」らしいけど、分からんでもないかな〜。

それはストーリーよりも、この「絵作り」の方じゃないかと、個人的には感じるんだけど…。

 


さて、「シン・エヴァ」か。

もう配信されてるから、いつ見ようかな?

お盆休み中には観れるかしらん。

 


…2時間半?

 


えっと〜…、どうしよう…?

 

 

 

#映画評

#エヴァンゲリヲン

#Q

失敗の中に希望を見出す物語:読書録「最悪の予感」

・最悪の予感 パンデミックとの戦い

著者:マイケル・ルイス 訳:中山宥

出版:早川書房(Kindle版)

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2021年8月10日現在、コロナウイルスでのアメリカ合衆国における死亡者は「36.9万人」。

 


この結果から振り返る限り、本書は「失敗の物語」と言えるでしょう。

ただしその「敗戦」の陰で、パンデミックを防ぐべく戦略を練り続けていた人々があり、劣悪な環境の中、現場第一線で事態に取り組み、感染拡大に抗おうとした人々がいる。

その不屈の物語こそが「希望」であり、それらの人々が集う瞬間にはゾワっとするものがあります。

それもまた「実」を結ぶことはないのですが…。

 


読みどころの多い本ですし、「今」読むことで、色々と気づくこともあり、考えさせられることも少なくないです。

 


前半部分、「パンデミック戦略」を複数の個人が練り上げていく過程は、「ウイルス対策にはワクチンしかない」という前提を崩し、「ワクチン接種までの間の期間に対処することで如何に感染拡大を防ぐか」と言う課題への取り組みでもあります。

「穴の空いたスライスチーズを何枚も重ねる」と言う、最近日本でも比喩例としてよく取り上げられる戦略ですね(多分、本書を読んだ人が引用してるんだと思ういますw)。

まさに「今」我々が直面していることであって、そこでどう言う議論がされ、どういう対策が検討されていたのか…ってのは「実感」を持って読むことができます。

この「対策(介入)」は「タイミング」が極めて重要なのですが(早期である必要がある)、結局ここまで考えられた戦略がありながら、アメリカはその「介入」に失敗します。

ある意味、ここは「日本」の方がうまくやったと言ってもいいのかもしれません。

(「学校閉鎖」に意味があった…と言う意味ではなく、「ダイヤモンド・プリンセス」で早く危機に気付き、対策を「重ね」て行ったと言う意味で。

「学校閉鎖」については日米で背景が違いすぎるので、単純には評価できないと思います)

 


新型コロナウイルスの感染が始まってからのパートは「官僚主義や政治との戦い」の物語となり、登場人物たちは苦い思いを噛み締めることになります。

特に日本では評価されている組織CDC(米疾病予防センター)の及び腰ぶり・官僚ぶりは甚だしく、本書最大の「悪役」扱いです(まあ、トランプの方がってのもありますが、みんなそこは分かってるのでw)。

本書がよくできてるのは単に「悪役」にするだけではなく、「なぜそうなったか」を最終章に持ってきてるあたり。

このくだりは、ワクチン行政や医療過誤等におけるメディアとの軋轢によって歪んだ形になってしまった日本の厚労省のことを想起させもし、「他人事」とは読めません。

個人的に一番読み応えのあったのはこのパートかも。

 


「個人や少人数のチームの奮闘が、巨大な組織を凌駕する」

ってのはアメリカ人の大好きな物語。

本書もそう言う構図になっていて、だからこそ「物語」としてものすごく面白いんですが、「面白過ぎて」他のことを見逃してしまう可能性があることは注意した方がいいかもしれないですね。

もっとも最終章に「ジャーナリズムによって批判され、辞職したCDC長官デビッド・センサー」に物語を持ってきた作者は、その危険性にも気付いているとは思いますが。

 


映画化も企画されてるようですが、読んで退屈しないのは間違いありません。

重ね続けてきたスライスチーズの賞味期限が切れつつあって、ワクチン接種との競争時状態にある日本ですが、「変異株」要素もあって、新たなスライスチーズの必要性も議論されている模様。

そういう視点で読むのも興味深いと思いますよ。

 


しかしFAX頼りってのは、日本だけの話じゃなかったんやね〜。

 

 

 

#読書感想文

#最悪の予感

#パンデミックとの戦い

#マイケル_ルイス

みんなが見たかったエヴァ…だけど:映画評「エヴァンゲリヲン新映画版:破」

新しいキャラ

激しい戦闘シーン

アスカ登場

シンジ・アスカ・レイの学生生活&軽く三角関係

アスカの悲劇

エヴァの暴走

レイの犠牲

シンジの覚悟

そして…

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…とまあ、「こういうエヴァが見たかったんだよね」の第二作w。

作画も格段に進化してて、ケチのつけようのないレベル感になってます。

いやぁ、大満足っす。

 


…でまあ、こっから「地獄巡り」っちゅうわけですかね。

 

 

 

#映画評

#エヴァンゲリヲン

#破

そうそう、こういう面倒臭いヤツやったわ:映画評「エヴァンゲリヲン新劇場版:序」

8/13からprime videoで「シン・エヴァ」が配信される…と言うことで、その前に新劇場版を観ておこうか、と。

感想自体はぜんぶ観てからと思ってますので(場合によっては書けんかもしれんけどw)、メモ程度に。

 

 

ちなみに僕のエヴァ体験は、

 

テレビ版:リアルタイムで放映視聴

旧映画版:公開時に観了

漫画版:未読

新映画版:スルー

 

テレビ版も旧映画版も見直してないので、むちゃくちゃ久しぶり(20数年ぶり?)の「エヴァ」です。

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一言で言えば、

「あ〜、『碇シンジ』って、こう言う面倒臭いヤツやったわ」

と思い出させられました。

そのウザい感じが「ヤシマ作戦」のノリでなんとか締まった印象。

全体的にはTV版に沿った展開ですかね、1作目は。

ぶっちゃけ最初の30分くらいで離脱しそうになりましたw。

 

 

「2007年」公開かぁ。

本作自体が、もしかしたら今のアニメの水準から見たら「時代遅れ」になりつつあるのかもしれません。

そこらへん、残りの作品でどう言うアップデートを見せてくれるのか。

楽しみっちゃぁ楽しみなんですけど、耐えられるかなぁ、シンジのグダグダに…。

 

 

#映画評

#エヴァンゲリヲン

#序

こりゃ、よく出来てるわ:映画評「僕の中のあいつ」

ふとしたキッカケで人間の中身が入れ替わってしまう

 


…という設定は、「よくある話」の部類になってるでしょう。

本作もまあ、その類。

でも、バランスがいいんですよねぇ。

ノって、笑って、楽しませてもらいました。(感動…はせんかなw)

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ヘタレのいじめられっ子の中身が、強面ヤクザ社長になっちゃうんですが、このヘタレの変身ぶりが楽しい。

変形の「舐めてた相手が殺人マシーンだった」パターンなんですが(流石に殺人シーンはないけど)、同級生からヤクザまで、張り倒し回す<無双>っぷりが気持ちいいんです。

本作の一番の「見どころ」はココ。

いや、連続ドラマかなんかにしてもらって、このシチュエーションを延々とやってほしいくらいですw。

 


さらにヒロインがいい。

「オバサン」

これが「天海祐希」風とかならそこまで感心しないんですが

きっちり「オバサン」。

これがいいし、笑えるんですよねぇw。

これはキャスティングの勝利でしょう。

 


こういう話の場合、「強い」方はいいとして、「ヘタレ」の方をどう扱うか…もポイントですが、そちらもうまくやっています。

「昏睡状態」と言うことにして、出番は終盤まで取っておきます。

これで「無双高校生」の活躍が思う存分に楽しめる。

で、「外見強面ヤクザ」として目覚めたあとは、「ヘタレ」っぷりを披露しつつ、美味しいところを攫っていく…と言う展開。

演じてる役者さんは「強面」パートと「ヘタレ」パートと、まあ楽しく演じてたんでしょうね。

 


全体としては「こうなるよね」と言う「読める展開」。

そこはもう大前提と割り切って、「楽しめる作品にしよう」ってのが端々に感じられます。観終わって、

「あ〜面白かった」。

何にも残らんけどねw。

 


韓国コメディって「泥臭い」とこがあったりもしたんですが(そこが味だったりもします)、本作は相当にスマートになってます。

アクション、CGがなくても「韓国映画」は行けまっせ。

…って一作。

 


やるな〜。

 


#映画評

#僕の中のあいつ

心が冷える瞬間がある:映画評「THE GUILTY/ギルティ」

前評判の良いデンマーク映画。

prime videoで観たんですが、前評判通り。

見てて、心がスーッと冷えるような、暗いところに落ちていくような瞬間がありました。

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場面は警察の緊急通報司令室のみ。

劇中の時間経過はリアルタイムで1時間半の物語。

ほとんどBGMはなくて、「声」と「沈黙」が深いところまで観るものを導いていきます。

 


「やられた」

ってことなんでしょうけど、そういうのとは少し違う感情の動きを覚えたような想いもあります。

 


なんて言えばいいんかなぁ。

「観てみて」

としか言いようのないような…。

アクションとかドンパチとか、血が出たりするような話じゃないし、ホラーでもないんですけど、そういう映画以上にショッキングでした。

 


一見の価値はあると思いますよ。

プライム会員の方は是非。

 

 

 

#映画評

#the_guilty