鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

いけすかないキャラのままでも…:読書録「元彼の遺言状」

・元彼の遺言状

著者:新川帆立

出版:宝島社文庫

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お金に執着し、人情より合理性を優先する弁護士・剣持麗子。

元彼が「全財産を自分を殺した犯人に譲る」という遺言を残して死んだことを知らされ、その遺産(の一部)を手にするために、「自称犯人」の代理人となるが…

 


というミステリー。

とにかく「大金を手にする」ということに執着し、策を練る主人公のキャラが新鮮…ではあるんですが、最初の頃はいけすかなくて、チョッチ苛つきましたw。

もっとも読んでいるうちに、人間性はともかく「一本筋は通ってる」徹底ぶりに、「まあ、こいつならしゃあないか」って気分になっちゃうんですけどね。

ちょっとここら辺「竜崎達也」(隠蔽捜査)っぽいかも(違うかw)。

終盤になって我が身を振り返って落ち込むシーンがあるんですが、

「いやいや、それは違うやろ」

ってツッコミたくなったくらいです。

 


読み終えてみたら、それなりに読後感の良い着地点。

主人公の家族も含め、周りの登場人物もなんとなく「いい人」寄りのポジションに…。

 


う〜ん、それもいいんだけど、なんか個人的には「いけすかない」キャラを徹底してもらった方が良かったような気もしますw。

その癖、ブツブツ言いながら善行を積んでしまうような。

ま、ちょっと難しいか。

 


シリーズは続編が出版されています。

読んでもいいけど、「文庫」待ちかな?

 

 

 

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