鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

CESの記事について:e-Paletteって興味深い。

ラスベガスで開催されているCES(コンシュマー・エレクトロニクス・ショー)でのトヨタ豊田社長のプレゼンの記事が興味深いので、ブログに記録を残しておきます。


メインの記事は、西田宗千佳さんが「Business Insider Japan」に書いたコレと
https://www.businessinsider.jp/post-159655
日経に石川温さんが書いてるコレあたりでしょうか。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25500140Q8A110C1000000/

 

豊田Pがプレゼンしたのは「e-Palette」という電気自動車なんですが、コレを単にクルマとして売るんじゃなくて、色々なサービスを移動して行う「プラットフォーム」サービスとして打ち出しています。

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その証拠として同時に多くのパートナー企業を一緒に紹介しています。
Amazon、ピザハット、ウーバー、滴滴出行
錚錚たる顔ぶれと言って良いのではないか、と。

 

「プラットフォーム戦略」というと、Amazonやアップル、Facebook、Google等、IT・ネット関係での戦略として有名ですし、多くのビジネスがその影響を受けています。
でも一方でリアルな「場所」という意味ではどうですかね。


Amazonなんかはネットとリアルにまたがるビジネスもしてますが、この「リアル」の部分を支えている宅配業者の問題が今の日本では結構な問題になています。換言すれば、この部分はAmazonのプラットフォームとして完成しきれていないと言えるのではないか、と。(ドローンやら、リアル店舗やら、色々トライしていますが)
メーカーであるアップルは「リアル」な場にポジションを確保していますが、それはPC・スマホ周りに限られています。

 

日本だと「リアル」な場での「プラットフォーム」としては「コンビニ」が一番。
単なる小売だけじゃなくて、ATM・喫茶・事務機能(コピー、印刷)・チケット販売etc…。
拠点の数も含めて、かなりプラットフォーム化してるんじゃないですかね。僕の利用頻度も相当高い(1日に複数回いきます)です。

 

でも課題も見えてます。
一つは「人手不足」。
ビジネスとしては「店」を構えなければいけない(しかも数多く)以上、全体として固定費のことも課題のひとつなのではないか、と。

 

「e-Palette」は言ってみれば、「リアルにおいて、近くにやってくるプラットフォーム」。
スマホ等で呼べば、サービスを乗せた「クルマ」が近くにやってくる。
基本はコレでしょう。
その車両管理をトヨタが請け負い、どう言うビジネス(サービス)をするかは提携企業が考える…と言う関係ですね。


色々な可能性が考えられます。西田さんの記事には「動画」もありましたが、「なるほどね」と言う感じ。
多分、今思いついていないようなビジネスの可能性もあるのではないか、と。
成功するかどうかはなんとも言えませんが(歩いてる途中にコンビニを見つけ、ついでに…って言うのも結構ありますからね)、興味深い提案だとは思いました。

 

この「車両管理」の部分に、トヨタ傘下のディーラーさんが関与してくる。
…まあ地域戦略としてはそう言うことも想定されているんでしょうね。
展開の仕方によってはビジネスのあり方が大きく変わってくるかもしれません。
どう言うビジネスをプラットフォームに乗っけるのか?
このアイデアと、あとはスピード感でしょうか。
そう言う意味でもビジネスを提携路線にしたのは正解かなぁ。

 

ちなみにCES関連では「自動運転」でのこんな記事も。
http://toyokeizai.net/articles/-/204540?display=b
こっちにも動画がありますが、ドライバーは暇そうw。長距離運転だと寝ちゃうかもしれません。
「自動運転」が相当実装されてきていることがうかがえますが、記事を読むと「シェア」に関して、相当アメリカでは進んでいる様子も窺えます。
「自動運転」はその上に乗っかる感じ。
e-Paletteの実現性は結構早いかもしれません。

 

日本の場合、色々課題はありますが、こうした「シェア文化」の浸透があまり進んでいないことも大きいんじゃないでしょうか。
ここら辺は規制緩和・法整備をドンドン進めて欲しいところ…なんですが、なんかちょっと悲観的にもなっちゃうかなぁ、ここら辺は。
(そう言う意味ではトヨタさんがアメリカでe-Paletteで成功したら、流れは変わるかも。これが変革へのキックとしては、一番現実的かも)