鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

思ったより硬派でした:読書録「宇宙兵志願」

・宇宙兵志願
著者:マルコ・クロウス 訳:金子浩
出版:ハヤカワ文庫(Kindle版)

宇宙兵志願 (ハヤカワ文庫SF)

宇宙兵志願 (ハヤカワ文庫SF)


もっと破天荒でヒロイックなライトノベル的な話かと思ってたら、予想以上にリアル路線の話でした。
主人公は陸軍で激烈な戦闘経験を持つものの、特に戦闘能力抜群という訳でもなく、クライマックスでの「活躍」も「ネットワーク管理者」と言う地味な役回りでのモノですからね。
訓練生時代からの「彼女」の方がヒロイックと言う意味では上でしょうw。


でも面白かったですよ。
兵役もネットワーク管理者も作者は経験しているらしく、そこら辺がこの「リアル」さに繋がってるんでしょう。
同時に「軍事マニア」とは一線を画した骨太さにも。
そこら辺、 賞を巡る候補辞退騒ぎにも垣間見得ます。
青春小説的楽しみもあります。


本国では既にシリーズ5作。
ハヤカワでは続編が一作翻訳されています。
とりあえず「ほしい本リスト」にはアップしておきましたw。