鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

期待通り…でいいのかな?:読書録「教場2」

・教場2
著者:長岡弘樹
出版:小学館eBooks(Kindle版)

教場2

教場2


なかなか鮮烈なキャラクターと舞台設定で読まされた前作に続く続編。
警察学校を舞台に、特異なキャラが導く一癖も二癖もある生徒たちを描いた連作短編です。
前作同様、一見クールに見えながら、その裏に「警官」という存在に対する熱い「想い」を持つ主人公の鋭い洞察と「仕掛け」が物語の推進力となっています。
まさに期待通り。


…なんですが、「期待通り」過ぎるというか…。
う〜ん、面白く読めたので文句を言う筋合いじゃないんですが、「予想通り」の出来だったことが一番の不満という作品になっちゃってますw。
「マンネリ」というほど続いてる作品じゃないんですが、その「一歩手前」まではいっちゃった感じはあるかもしれません。


まあこれで「主人公の過去」なんかになったら、それはそれで不満を覚えちゃうような気もするんですがね。
「過去」を踏まえながら、そこに起因する何かが「今」に影響する。
そんな話がいいかな?
いや、それもありがちかw。


ということで、
「じゃあどうだったら満足したのか」
って言われると、これといった「答え」はないんですけどね。
だからこそ「驚かせて欲しい」とは思うわけですが。


3作目があったら多分読むと思います。
それだけの面白さはあります。
でも、次は「新しい」ところを見せて欲しいですね。
その力量はある作者じゃないか、と。