鈴麻呂日記

50代サラリーマンのつぶやき

読書録「オトコのトリセツ」

・オトコのトリセツ
著者:堂場瞬一
出版:マガジンハウス(Kindle版)



「ターザン」で連載しているエッセイ/小説をまとめた作品。
雑誌の宣伝を見た記憶があって、Kindleストアで見かけて、つい購入。
著者はハードボイルド系の小説家なんだけど、一冊も小説の方は読んでないんですけどねw。



まあ「モノ」に対する男性のこだわり(フェティッシュな部分もあるw)について述べたエッセイというか、小説というか・・・っていう作品でしょうか。
自分自身はあんまり「モノ」に対するこだわりはないほうじゃないかと思ってるんですが、「モノ」にこだわる人や、「モノ」について書かれた文章は結構好きなんです。
作者を殆ど知らないのに本書を読む気になったのは理由はそこら辺です。



でも「日本のハードボイルド作家」ですからねぇ。
もしかしたら、変に自己陶酔的な「自慢話」を聞かされるんじゃないかって懸念もあったんですが(そういうAmazon評もあります)、存外そうでもない・・・ってのが読後の感想です。
もちろんそういう向きもない訳じゃないんですがw、(こういう作品にしては)それ以上に自分やモノへの客観的なスタンスが思ったより強く出ている作品じゃないかと思いますよ。
いしかわじゅんの「東京で会おう」シリーズほどパロディ色は強くないですが(自分のことだから当たり前ですが)、それに近い雰囲気も少なからずあると思います。
作者は自分の好きな作家としてロバート・B・パーカーを挙げていますが、スペンサーの「オレ様」ぶりとはチョット肌合いが違うように感じました。



とは言え、「好き/嫌い」が分かれる作品なのは確かでしょうね。
誰にでも「オススメ」って本じゃないとは思います。
フィットネス好き、ハードボイルド好き、モノ・フェチ傾向あり
・・・ここら辺なら楽しめるかな(笑)。